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虚説
「虚説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚説の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
際を観よ、ヴィルヴァ樹一たび落ちて林中獣類|空《むな》しと。これは妄《みだり》に
虚説を信ずる者を誡《いまし》めた譬喩だが、この話の体はいわゆる逓累話《キユミユラ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
今の箭大臣はこの二神なるべしと『広益俗説弁』にあれど、『旧事紀』は正書でないから
虚説で、その実仏寺の二王門を守るに倣いて作ったのだ)や、百人一首で稚《おさ》な馴....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
あって、無限には賢こさも愚かさもないことを識った。したがって、有智と無智、真理と
虚説、高貴と卑賤とのあいだの犯すべからざる境界線は消え失せて、ただ無形の思想が空....
「三国志」より 著者:吉川英治
かし、帝はなお頑として 「祥瑞、天象のことなどは、みな取るにも足らぬ浮説である。
虚説である」と、明確に喝破し、 「高祖三尺の剣をさげて、秦楚を亡ぼし、朕に及ぶこ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まち反宮方の襲撃に会い、あわててまた海上へのがれ出たともあるが、あきらかにそれは
虚説だ。 島の配所の一年間。そのあいだじゅうの人々の腐心は、ただ今日の計にあっ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
うな類の諸説である。 城中の将士も、初めのうちは、それらの風説も、敵側の撒いた
虚説として相戒めていたが、次第にそれらの声も真相に近いことがわかり出して来た。 ....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
研究が政治的権力と乱暴な気ちがいじみた言論とによって、甚しく圧迫せられると共に、
虚説妄説が声高く宣伝せられることによって、国民の多くが迷わされも惑わされもし、そ....