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「虞氏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

虞氏の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
添う顔を見て、主税もはらはらと落涙する。 「世迷言を言うなよ。」 と膠もなく、虞氏が涙を斥けて、 「早瀬どうだ、分れるか。」 「行処もございません、仕様が無い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
儀ながら御自身に立って、あの燈火を掻き上げにゃならぬ、燈火《ともしび》は暗し数行虞氏《すうこうぐし》が涙《なんだ》――」 こんなことを言いながら神尾主膳は、ふ....
今戸心中」より 著者:広津柳浪
の蝋燭《ろうそく》は心が長く燃え出し、油煙が黒く上ッて、燈《ともしび》は暗し数行虞氏《すうこうぐし》の涙《なんだ》という風情だ。 吉里の涙に咽《むせ》ぶ声がや....
私本太平記」より 著者:吉川英治
女はぞっこん好きで好きでならぬが、さりとて軍を怠るものではない。そちまでがわしを虞氏に溺れた項羽のごとき愚将と見るな」 いうならば、武門生活はいつも剣の林の中....