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虫も殺さない
「虫も殺さない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虫も殺さないの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
び出して、それとなく探ってみると、ここでもお丸の評判はよくなかった。年も若いし、
虫も殺さないような可愛らしい顔をしているが、人間はよほどお転婆で身持もよろしくな....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
事は尋ねられない。何しろ相手は腕の冴えた職人に在り勝ちな一種特別の神経の持主だ。
虫も殺さない優しい顔を一瞬間に老人の顔から、悪党|面へとクラリクラリ変化させる位....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
んな悪い人ですか」 「人相が好くないんだよ。見るから悪相なの。尤も奥さん見たいに
虫も殺さない顔をしていたって当にはならないけれど」 「そんなに悪い人相なんですか....
「二重心臓」より 著者:夢野久作
のと、脚力が利くところを云ったもので、実は普通の人とチットモ変らない男ぶりのいい
虫も殺さない恰好で、おまけに腰が低くて愛嬌がよかったもんですから行商人なんかにな....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
は、どうかした機会でなければ現われなかった。 万吉は、一見温厚な男である。全く
虫も殺さないような男であるが、多くの色情的殺人犯者は型のように、こういう人間であ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はこういう岩畳《がんじょう》な身体《からだ》をして美人を描いているのに、あんたは
虫も殺さないような顔をしていながら、殺生《せっしょう》な武器を作るのですね」 と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の子であったか、女の子であったか、そのことは存じませんが、だいそれた自分の手で、
虫も殺さない処女ぶった娘さんが、嬰児殺《えいじごろ》しをやりました。それは、人を....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ところ、「松谷鶴子、二十三、卯年の女」と書いてあった」
岩井は息をひいて、
「
虫も殺さないような、あんな綺麗な顔をして、……凄いもんだなあ。……そうきけば、い....
「金狼」より 著者:久生十蘭
顔になって、 「それは、ひどい。……それで、どうだっていうんです、警察じゃ」 「
虫も殺さないような顔で大それたことをしやがって……」 「ひどいことをいう!」 「....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
をしている。 が、折々愚直そのものと思われるような男がずぶとい悪人であったり、
虫も殺さないように見える美人が、亭主を毒殺などしている。そうして見ると、愚直その....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
たことがあって大変な玉なんだ」と誰やらがこんなことをいうた。 「女だってそうよ、
虫も殺さないような顔はしていても、根が越後女だからな」私はこんな※誣の声を聞くた....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れですもの、沢庵さんと来たひには」 「なにが、あれだ、お通|阿女、お前のほうが、
虫も殺さない顔して、その実、よほど性が悪いぞ」 「なぜですか」 「人にカラ茶をの....