虫送り[語句情報] » 虫送り

「虫送り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

虫送りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田園雑感」より 著者:寺田寅彦
てそれが今滅亡に瀕しているような悲しみを感ずる。 五 夏の盛りに虫送りという行事が行なわれる。大きな太鼓や鐘があぜ道にすえられて赤裸の人形が力に....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
な気がする。 田舎の農夫等が年中大人しく真面目に働いているのが、鎮守の祭とか、虫送りとか、盆踊りとか、そういう機会に平生の箍をはずして、はしゃいだり怠け遊んだ....
地上」より 著者:島田清次郎
ら野へ出て、堅い土を耕し、田植の賑やかな忙しさを送ればすぐに水廻りや、草※りや、虫送りを迎え、さて秋の激烈な取り入れという風に、一年を通じて日の出から日の入りま....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
竹の燃えさしが半ば朽ちて、ばらばらに倒れたり、埋れたりしています。……流灌頂――虫送り、虫追、風邪の神のおくりあと、どれも気味のいいものではない。いや、野墓、―....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
ヒジリは「聖」で、普通には念仏行者の称であるが、ここではその聖が首領となって、恙虫送りの行事をするのだ。そのヒジリなるものは百日間家を出て、羽黒山に参籠して潔斎....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
は一ヵ月過ぎての神迎えの祭というものが全くないことと、その神送りの式がよそでする虫送りや、病い神送りの行事とあまりにも近いことであった。ところが同じ天龍川も上流....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
わたしなどの故郷では、夏のなかばの真暗な晩に、この炬火の長い行列をながめるのは、虫送りとともに美しい見ものであった。あの二つのちがうのは、虫送りは田の中だけを廻....