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蚰
「蚰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蚰の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
え》って亭主の國藏と云う奴に云って、いつでも仕返《しけえ》しに来いと云って、人を
蚰蜒《げじ/\》見たように摘《つま》み出しゃアがったよ、悔しくって/\仕様がねえ....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
ブルブル震えて来る。その上得体も知れぬ虫がウジウジ出て来て、誰かの顔へは四寸程の
蚰蜒《げじげじ》が這《は》い上《あが》ったというので大騒ぎ。あっちでもブウブウ、....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
一飯の恩は酬《むく》いぬがちでも、睚眥《がいさい》の怨《えん》は必ず報ずるという
蚰蜒魂《げじげじだましい》で、気に入らぬ者と見れば何かにつけて真綿に針のチクチク....
「鏡花氏の文章」より 著者:中島敦
妙なる壁画を瞬く間に擾して、越後獅子の譜の影は蠅になって舞踏する。蚯蚓も輪に刎ね
蚰蜒《ゲジゲジ》は反って踊る。』(隣の糸)なぞという文章にあっては、全くはじめて....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を遠ざけるのいわれがあるだろうか。蝮《まむし》や蝙蝠《こうもり》や蠍《さそり》や
蚰蜒《げじげじ》や毒蜘蛛《どくぐも》などを研究することを拒み、「実にきたない!」....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
渦くばかり、くるくる舞して働きながら、背後から割って出て、柳屋の店頭に突立った、
蚰蜒眉の、猿眼の、豹の額の、熟柿の呼吸の、蛇の舌の、汚い若衆を誰とかする、紋床の....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ぞり返って、ええ、鼾。 その筈で、愛の奴だって、まさか焼跡の芥溜から湧いて出た
蚰蜒じゃありません。十月腹を貸した母親がありましてね。こりゃ何ですって、佃島の弁....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
興味も起らず、風景の如何《いかん》をも更に想像する事が出来ない。土地の高低を示す
蚰蜒《げじげじ》の足のような符号と、何万分の一とか何とかいう尺度一点張《ものさし....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
、まるで怒濤の中でもいるようで、夜の明けるのが待遠しい。それに天井からは蜘蛛やら
蚰蜒やら落ちてくるしね……」 「そういったわけでもないですがね、……兄さんには解....