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蛄
「蛄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蛄の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。 それから暫くのうちに、この一家は疫病にかかって殆んど死に絶えた。 螻
蛄 廬陵の太守|※企の家では螻
蛄を祭ることになっている。 何ゆえにそんな虫を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
で平潟へ。
平潟は名だたる漁場である。湾の南方を、町から当面の出島をかけて、蝦
蛄の這う様にずらり足杭を見せた桟橋が見ものだ。雨あがりの漁場、唯もう腥い、腥い。....
「春昼」より 著者:泉鏡花
挂城聞漏板、 寒入罘※殿影昏、 彩鸞簾額著霜痕、 ええ、何んでも此処は、
蛄が鉤闌の下に月に鳴く、魏の文帝に寵せられた甄夫人が、後におとろえて幽閉されたと....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
ないはずだ。蚯蚓が詩人と間違えられたのは、たまさかその巣に潜り込んで鳴いている螻
蛄のせいで、地下労働者の蚯蚓は決して歌をうたおうとしない。黙りこくってせっせと地....
「鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
釣り餌に用いるのは普通赤蝦、車蝦、芝蝦、白蝦、藻蝦、赤蛸、飯蛸、大蛸の足、蝦
蛄、幽霊蝦
蛄、活烏賊、イカナゴ、擬餌、芋、味噌団子、烏賊の腸、赤虫、秋の魚のブツ....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
》と海老《えび》の合の子のようなのは、いったい何者ですか」 「これはね、有名な蜊
蛄《ざりがに》よ。……日本の食通がひどく珍重するんですって。あたし、日本アルプス....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
なる隙があったら、――お久。……」 と口を曲めて横ざまに視た。 「お前のその蝦
蛄の乾もののようになった、両手の指を、交る交る這って舐めろと言え。……いずれ剣劇....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ば、取りに来ずにはいられまい」 それを聞くと、ばばは、骨ばった体を反らして、蝦
蛄のように暴れた。 おもしろくないこと夥しい。佐々木小次郎は、不平に腹が膨れて....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
あ能なしだというならば、相手にとって不足だから土間に手をついて謝ってしまえ、お螻
蛄だと思って勘弁してやるから」 いつの間にか、土間の外には、戸狩の若者と四名の....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
いうものが伝わっている。主として鳥追いだがその序に追却しようとしたものに、田螺※
蛄から家々の口争い、女房の小鍋食いまで追払えといっている。陸中|紫波郡の小正月の....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
る場合には出来るだけ威張りたがるの性質を有しているものである。ことに武士から虫螻
蛄の如くに扱われていた町人・百姓等は、さらにそれをエタに向かって転嫁する。社会の....