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蛇紋
「蛇紋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蛇紋の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
流るるか、静かなときは水が玻璃《はり》に結晶したかの如く、動けるときや、流紋岩、
蛇紋岩が鍋で煮られて、クタクタの液汁に溶かされたようで、石を噛んで泡立つとき、玉....
「惰眠洞妄語」より 著者:辻潤
の巨大な足跡が、まったく発見されるかも知れないのだ。 楢と※とのうれいをあつめ
蛇紋山地に篝をかかげ ひのきの髪をうちゆすり まるめろの匂のそらに あたら....
「嘘」より 著者:渡辺温
の行為となって現われる迄の事であった。 井深君は外套の襟を深く立て、ついていた
蛇紋樹《スネエキウッド》のステッキを小脇にかい込むやもう一町も先の方へ小さく薄れ....
「鉄鎚」より 著者:夢野久作
れた髪毛《かみのけ》を撫で上げ撫で上げやっとの事で眼を見開いた。 見ると彼女は
蛇紋石《じゃもんせき》の流し場に片手を支《つ》いたまま、横坐りをして、唇をシッカ....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
どうも美事なのに驚いた。青豆色の天井。古黄金色の四壁。五色七彩の支那|絨氈。
蛇紋石の大暖炉。その上に掛かった英国風の大風景画。グランドピアノ。紫檀の茶棚。螺....
「風野又三郎」より 著者:宮沢賢治
を通ったのは丁度あけがただった。その時僕は、あの高洞山《たかぼらやま》のまっ黒な
蛇紋岩《じゃもんがん》に、一つかみの雲を叩《たた》きつけて行ったんだ。そしてその....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
代物である。その次は、これも正面の壁の左上に架かった金色|燦爛たる柱時計である。
蛇紋石を刻み込んだ黄金の屋根に黄金の柱で希臘風の神殿を象り、柱の間を分厚いフリン....
「一足お先に」より 著者:夢野久作
リと天井を見ただけで、本当に見まわすのは今が初めてであった。花崗石と、木煉瓦と、
蛇紋石と、ステインドグラスと、白ペンキ塗りの材木とで組上げた、華麗荘重なゴチック....
「シグナルとシグナレス」より 著者:宮沢賢治
砂利《じゃり》に 湯《ゆ》げを吐《は》き、 火花を闇《やみ》に まきながら、
蛇紋岩《サアペンテイン》の 崖《がけ》に来て、 やっと東が 燃《も》えだした....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
た。 浴室は天井まで模造大理石を張りつめ、十人もいっしょにはいれるような薄緑の
蛇紋石《じゃもんせき》の大きな浴槽のそばに、タオルのおおいをかけたスポンジの寝椅....
「楢ノ木大学士の野宿」より 著者:宮沢賢治
かい。ええ。あの東の雲のやつかい。あいつは今夜は雨をやってるんだ。ヒームカさんも
蛇紋石《じゃもんせき》のきものがずぶぬれだろう。」 「兄さん。ヒームカさんはほん....
「種山ヶ原」より 著者:宮沢賢治
種山ヶ原《たねやまがはら》というのは北上山地《きたかみさんち》のまん中の高原で、青黒いつるつるの
蛇紋岩《じゃもんがん》や、硬《かた》い橄欖岩《かんらんがん》からできています。 ....