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蛇行
「蛇行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蛇行の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
想は事実を芸術化することである。歴史をその純粋な現われにまで還元することである。
蛇行《だこう》して達しうる人間の実際の方向を、直線によって描き直すことである。も....
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
い砂の平地と、この平地にみどりの黒髪を梳《くしけず》る処女の森とで、水は盲動的に
蛇行して森と森との間を迂回する、あるいは森を突き切って、向うの平地へ驀地《まっし....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
マヨには、元来正確な流路がない。土質が、やわらかな沖積層で岩石がなく、そのうえ、
蛇行が甚しいために水勢もなく、絶えず溢れ絶えず移動し、いつも決まりきった川筋とい....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
てまたあらゆる天然ないし人間的な週期性が現われることも注意に値いする。 河流の
蛇行径路については従来いろいろの研究があり、かの有名なアルベルト・アインシュタイ....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
ぱいに、右斜めに歩いては左斜めに歩き、左斜めに歩いては右斜めに歩き、蹌踉きながら
蛇行した。河北煉瓦製造会社の社長の家で、酒を呑まされて来てはいたが、別段酔ってい....
「札幌まで」より 著者:寺田寅彦
しどこで何がどう間違っているかがなかなか容易に分らない問題であろう。 北上川の
蛇行水路の右岸の平野に低湿の沼沢地が一面に分布しているのは不思議である。河流が完....
「箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
めは誠に女車掌の説明のごとく又なく美しいものである。昔の東海道の杉並木の名残が、
蛇行する自動車道路を直線的に切っているのが面白い。平野ではこれと反対に旧道の曲線....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
云う言葉を思い出した。それは邯鄲の歩みを学ばないうちに寿陵の歩みを忘れてしまい、
蛇行匍匐して帰郷したと云う「韓非子」中の青年だった。今日の僕は誰の目にも「寿陵余....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
|米に足らないような連丘にすぎない。その連丘にはさまれた小盆地をコマ川が精一パイ
蛇行している。実に変テツもない山近い農村風景。すべては平凡な風景だが、流れに沿う....
「西航日録」より 著者:井上円了
lliguri)停車場に着す。これより山道にかかる。汽車転々として登る。あるいは
蛇行し、あるいは回旋し、あたかも曲芸を演ずるがごとし。かくしてダージリンに達すれ....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
が如露で水を撒くように注いで来るが長くは続かない。水みちが広い河原を崖から崖へと
蛇行しているので、幾回か浅い徒渉を繰り返した。左手に狭い谷が現われて、板を張り詰....