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蛇足
「蛇足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蛇足の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
× × ×
編輯者 それは
蛇足《だそく》です。折角の読者の感興をぶち壊すようなものじゃありませんか? この....
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
は鬼籍に入ってしまったのだった。哀れな半平だった。 話はこれでおしまいである。
蛇足を加えるならば、半平の考えは間違っていた。幸運の黒子は、やっぱり幸運の黒子だ....
「志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
本当に表現されている。何の文句一つも抜いてはならない。また如何なる文句を加えても
蛇足になるような完全した表現である。この表現を見ても分る事だが、志賀氏の物の観照....
「桜の森の満開の下」より 著者:坂口安吾
す花びらの陰に子供の幻を描いて狂い死して花びらに埋まってしまう(このところ小生の
蛇足)という話もあり、桜の林の花の下に人の姿がなければ怖しいばかりです。 昔、....
「青春論」より 著者:坂口安吾
言が又現れそうだが、それでは、いっそ「なつかしい笑いであった」というような惨めな
蛇足をつけたしてやろうか。まったく困った話である) 然し、この話はただこれだけ....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
しろ、アベコベなのだ。 私たちはお互に、肉体以上のものを知り合っていた。肉体は
蛇足のようなものであった。 私たちはすでに肉体以上のものを与え合っていた。肉体....
「「刺青殺人事件」を評す」より 著者:坂口安吾
、被害者を姉に見せかけて、実は妹だということが直ちに判明するのである。 あとは
蛇足で、それを、もったいぶって書いているから、尚、やりきれないものがある。この犯....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
の食い違いはどうすることもできないものであった。 この日の話には、ちょッとした
蛇足がついてる。私には忘れられない思い出であるから、ちょッとしるしておこう。 ....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
も知れない。全く世の中に誤解ほど恐ろしく、且つ弁解し悪いものはないのだ。 私は
蛇足だと思いながらも、言いわけがましく、つけ加える事を止められなかった。 「僕は....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
断わり申し上げます! もはや手前と致しましては加筆の必要認めませぬのみかかえって
蛇足と心得まする」 「えい自惚も大抵にせい!」豊後守は嘲笑った。「唐徽宗皇帝さえ....
「特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
いた学生が発疹チフスのために殉職したという話をきいた。 私のごとく卑小な大人が
蛇足する言葉は不要であろう。私の卑小さにも拘らず偉大なる魂は実在する。私はそれを....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
時、中之島」と亀吉の下手な字が書かれてあった――と今ここで説明するのは、それこそ
蛇足であろう。 空には星が一杯……降るようなその星空に銀河が横たわって、大阪の....
「お米の話」より 著者:北大路魯山人
。 玄米は白米とは別な意味で非常にうまい。玄米のごはんにご馳走をつけて出すのは
蛇足である。漬けものでもあれば充分である。だから、いくらうまいといっても、料理の....
「四つの都」より 著者:織田作之助
造「うん、つまり来週の日曜日にやるんだね、日曜なら双方ともに都合がよい……処で、
蛇足のようだが、一週間のちとは何か根拠があるのかね」 庄平「土曜日に是非会わなき....
「特殊部落ということについて」より 著者:喜田貞吉
た。これまた実に余輩の欲するところである。すなわち左にその要を摘録して、いささか
蛇足を付加したいと思う。 私がここに特殊部落というのは、近ごろ内務省あたりで細....