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「蛮的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蛮的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
書いたりした。だが到頭見つかって、その時には自分でも、自分の身体の事を考えない野蛮的なのに顔を紅《あか》くした。それから暫《しばら》く書くのを罷《や》めていたが....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
螂なら必ず逃げ出す。それを我無洒落《がむしゃら》に向ってくるのはよほど無教育な野蛮的蟷螂である。もし相手がこの野蛮な振舞をやると、向って来たところを覘《ねら》い....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
しい……と同時にストーン氏の態度から、今までの紳士的な物ごしが消え失せて一種の野蛮的な、無作法な態度に変って来た。それは恰も馬に乗って野獣を狩り、紅印度と戦い、....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
るがしかしハーモニカやピッコロにはない俳味といったようなものがあり、それでいて南蛮的な異国趣味の多分にあるものであった。 むきになって理屈を言ってる鼻の先へも....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
化の総和でなければならない。一国内におけるユネスコ運動は、その国の内部にある反野蛮的なファシスト的なすべての文化的善意をたすけ、その活動を高める作用を持たなけれ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
始終なにかぶつぶつ言っているような鬱症におちいったということもかつて聞かず、夫の蛮的行為のまっ最中でも常に快活であったということは、私をはじめ他の多数の名望ある....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
征略し、イギリス人がインドに対して行なったように、文明的手段よりもむしろ多くの野蛮的手段を用いたこと、アブデルカデルに信用をなくしたこと、ブライの事件、ドイッツ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
そういう銃火の下にあった。 両軍とも決意のほどは同じだった。その勇気はほとんど蛮的であって、まず自己犠牲より始まる壮烈な獰猛《どうもう》さを含んでいた。国民兵....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
馬車を激しく駆るという貴族の乱暴な風習が、歩道のない狭い街路では、ただの庶民を野蛮的に危険な目に遭わせたり不具にしたりするという苦情が、その聾の都会と唖の時代と....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
音楽堂へ行ったに相違ないよ。全く今日の君の様子は、変梃と云わざるを得なかったよ。蛮的の君がお洒落をする。頭髪を香油で撫でつけるやら、ハンカチへ香水をしめすやら、....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
士はルパンの方に脊を向けてはいたが、壁の鏡に映った顔を見ると、その眼は異様に輝き蛮的な野獣的な欲望に燃えていた。 女はその不快な視線を避けるために顔をうなだれ....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
では、お葉と重太郎との詩的な別離があった。窟の外では、重太郎と素性の知れぬ男との蛮的な格闘があった。こんな事件が続いてある間、市郎は暗い岩穴の底に取残されて、救....
食道楽」より 著者:村井弦斎
りでありません、今の学生がよく脳病だ脳病だというのは大概胃病の結果でその胃病は野蛮的の暴飲暴食から来るのです。僕はそれがために此方《こちら》の小山君と同時に大学....
食道楽」より 著者:村井弦斎
こういう風になりましょう。腰に金時計をブラ下げていても家《うち》では不衛生的な野蛮的な食物を喫しているといわれたらそれこそ外聞が悪いというようになりましょう。是....
食道楽」より 著者:村井弦斎
取調《とりしらべ》の任をおわって海外から御帰朝なさる時分には我邦の社会にもまた野蛮的の飲酒会《さけのみかい》や淫猥《いんわい》なる宴会の跡《あと》を絶って今日の....