蛸の足[語句情報] » 蛸の足

「蛸の足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蛸の足の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火星探険」より 著者:海野十三
れから三本のぐにゃぐにゃした腕、それから三本の同じような脚――この脚は、たしかに蛸の足を思わせるものであった。 一体何だろうか、このえたいのしれない動物は……....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
場へ蛸を買いに行った時、なるべく足の沢山あるのを下さいといったら魚屋のおやじが、蛸の足は昔から八本ときまってますと答えた。随いて行った私の子供が帰ってから、皆に....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
は暗い内から婆々が店頭に張番をして、芸妓さんとでも腕車で通って御覧じゃい、お望の蛸の足を放りつけて上げますに。」と煙草を下へ、手で掬って、土間から戸外へ、……や....
黒点」より 著者:豊島与志雄
び起きて、着物をひっかけながら、炬燵の方へもぐりこんでいった。 餉台の上には、蛸の足だの※だの海苔などが並んでいた。父はそれらのものには手もつけないで、ただ酒....
白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
はっはっはと笑いました。 陳慧君はもう、そばの方夫人に話しかけていました。 「蛸の足に、あのまるい、吸いつくものが、沢山ありますでしょう。あれだけを取って、干....
曽我の暴れん坊」より 著者:坂口安吾
つけているところだ。門をはいった五郎、悪侍によびかけた。 「オーイ。コラ、コラ。蛸の足」 「なんだと」 一同ふりむいてみると、雲つくような大男がニコニコ笑って....
南国太平記」より 著者:直木三十五
なら》わざる臣はござりませぬ」 「何を申す、この馬鹿。家中一同毛が無くなっては、蛸の足みたいでないか」 お由羅が、ぷっと吹出して、炬燵の上へ打つ伏した。 「戯....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
であろう。 釣り餌に用いるのは普通赤蝦、車蝦、芝蝦、白蝦、藻蝦、赤蛸、飯蛸、大蛸の足、蝦蛄、幽霊蝦蛄、活烏賊、イカナゴ、擬餌、芋、味噌団子、烏賊の腸、赤虫、秋....
鯛と赤蛸」より 著者:佐藤垢石
瀬戸内海の鯛釣り漁師は、蛸の足を餌に使っている。 これは、甚だ有効であるという話だ。しかし、東京湾口あ....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
然にそれの第三席めが、エロティックな落ちになっている。まず第一席は砂浜にねている蛸の足を一本、ムシャムシャ猫が食べてしまったので、憤慨した蛸は今度は寝たふりをし....