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蜆貝
「蜆貝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蜆貝の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
鰒《あわび》、新治《にいばり》の野で猟れた、鴫《しぎ》、那珂の川でとれたという、
蜆貝《しじみがい》。中にははるばる西北の山奥でとれたのをまた貰いに貰って来たとい....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
るが性分。親の前でこそ蛤貝《はまぐりがい》と反身《そっくりかえ》れ、他人の前では
蜆貝《しじみがい》と縮まるお勢の事ゆえ、責《さいな》まれるのが辛らさにこの女丈夫....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
と秀吉とは何様《どう》だったろう。双方共に立派な男だ、ケチビンタな神経衰弱野郎、
蜆貝《しじみがい》のような小さな腹で、少し大きい者に出会うと些《ちっと》も容れる....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 「有難い地蔵様のお慈悲じゃ、涙もこぼれようわい。我々|凡夫《ぼんぷ》の涙は、
蜆貝《しじみがい》に入れた水ほどのものじゃ、地蔵様の大慈大悲は大海の水よりも、ま....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
そのゴム毬の上をもとの糸かがりようにといって、竜の髭のみどり色の実をつつんだり、
蜆貝に小さな石などをつつみ入れて、かすかな音のするのを喜んだりしていた。手毬に巻....