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蜚
「蜚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蜚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
屋は火災に弱く、敵機の爆撃によって相当の被害あるべく、又非常時に際して種々の流言
蜚語あらんも、国民は始終冷静に適宜の行動をとることによりて其の被害程度を縮少し、....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
雲仙嶽)の火口へ投げ込んだりした。領主の暴政に、人心離反して次第に動揺し、流言|
蜚語また盛んに飛んだ。――病身がちであった将軍家光は既に薨じているが、未だ喪を発....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
ました。」 王。「ポローニヤス! それが、なんの忠誠です。若い者をそそのかし、
蜚語を撒きちらして、忠誠も御恩報じもないものだ。ポローニヤス、君の罪は、単に辞職....
「空襲警報」より 著者:海野十三
「ウン、恐るべきは爆弾でもなく毒瓦斯でもない。最も恐ろしいのは、かるがるしく流言
蜚語(根のないうわさ)を信じ、あわてふためいて騒ぎまわることだ。国民はもっと冷静....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
消火につとめた、さわぎのうちに夜がほのぼのと明けた。 町は鼎のわくがごとく流言
蜚語が起こった。不正工事の問題が起こりつつあり、大疑獄がここに開かれんとする矢先....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
のものを、逆に却ってデマゴギーと呼び返すことに考えつくからなのである。かくて流言
蜚語とその取締りとが〔支配階級の〕一大方針となる。大衆は今や、デマゴギーに動かさ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
はなくて、早く井上・団・両氏の暗殺にもつながり、更により以前にさかのぼれば、流言
蜚語として一部に伝えられたる事すら、全く根もないことではなかったのではないかと思....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
では広くもあらぬ高山の天地を震駭《しんがい》させ、揣摩臆測《しまおくそく》や流言
蜚語《りゅうげんひご》といったようなものが満ち渡るのに、この屋敷の内部での動揺驚....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
|乃至は火事見舞の支度がいい。金銭――については両替、出入国、相場に関して流言|
蜚語真に区々まちまち、よろしく上手に立ちまわること肝要、とだけいっておこう。何せ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
うので、恐るべき光景を呈した。網の目のように入り乱れたその騒々しい小路は、流言|
蜚語《ひご》で満たされた。人々はできるだけの武装をした。ある指物師《さしものし》....
「流言蜚語」より 著者:寺田寅彦
が起るが、そういう作用が、四方へ伝播しないで、そこ限りですんでしまう。 流言|
蜚語の伝播の状況には、前記の燃焼の伝播の状況と、形式の上から見て幾分か類似した点....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
艘を命じ、かつ領内米原において大屋根船一艘の製造に着手している―― などという
蜚語が乱れ飛んだ。 そして、八月上旬から毎夕、酉刻頃彗星天の西北隅に現われて戌....
「草と虫とそして」より 著者:種田山頭火
いつぞやも友達から借りた本の表紙を舐めつくして、私にお詫言葉の蘊蓄を傾けさせた。
蜚※《あぶらむし》ほど又なく野鄙なるものはあらじ。譬へば露計りも愛矜《あいけう》....
「影」より 著者:岡本綺堂
おつや およしなさいよ、他人様の前でそんな色消しなお噂は……。そういうのを流言
蜚語とか云って、この頃は警察の取締りが非常にやかましいんですよ。さあ、口塞げに、....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
マスク絹にポルトガルのブドウ酒、そんなものが突如としてロンドンに現われると、流言
蜚語が盛んに飛び始めた。枢密会議の席上で凄まじい論争が続いた。キャデイズ市から数....