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蜜月
「蜜月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蜜月の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「花嫁の訂正」より 著者:渡辺温
その意味を理解した。そしてその夜、壜の中の赭黒い錠剤を一個ずつ飲んで、天の花園へ
蜜月旅行に旅立つために、二人はあらためて、花嫁となり花婿となった。……だが、何時....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ほど広くて何から何まで結構ずくめ、まるで極楽だね、浪さん。――ああ、何だか二度|
蜜月遊をするようだ」 げに新婚間もなく相別れて半年ぶりに再び相あえる今日このご....
「東京ロマンティック恋愛記」より 著者:吉行エイスケ
胸、その偉大な女性の耕作地にこだまするサキソフォンの反響、かの女は、いつも踊場に
蜜月の旅をつづける。 また、あらゆるものは緩やかに旋回した。その夜の幾枚目かの....
「離婚について」より 著者:宮本百合子
びのびした自由があるだろうか。先ず結婚して住むところがどこにあるだろう。一ヵ月の
蜜月のために、田園の大きい館が用意されたのは、イギリスでもエリザベス王女ぐらいの....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
※ 四月下旬の或る薄曇った朝、停車場まで父に見送られて、私達はあたかも
蜜月の旅へでも出かけるように、父の前はさも愉しそうに、山岳地方へ向う汽車の二等室....
「字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
ウェル博士著「これだけは心得おくべし――結婚前の処女のために」 「性の神秘」 「
蜜月旅行記」 「近代舞踏十二講」 このとき、ノウマの声は落ちついていた。 「伯....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
スマートに、抜け目なく、取り扱わないようにくれぐれもいましめたい。結婚後の恋愛は
蜜月や、スイートホームの時期をへて、次第に、真面目な地についた人生の営みのなかに....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
ほの黄色き月の出を見出でて」去り得ない趣さえ感じたことがある。愛すべき三汀、今は
蜜月の旅に上りて東京にあらず。………… 小春日や小島眺むる頬寄せて 三汀....
「光は影を」より 著者:岸田国士
旅行に来た時、うんと嘗めさせてあげるよ」 と、京野等志はいつた。 「なるほど、
蜜月旅行だ、それこそ……」 南条己未男が、すかさず口を挟んだ。 二人は、やが....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
をつづける、ということになった。天気がよく、風は追い風で、みんなが笑顔で私たちの
蜜月の舟出を見送ってくれた。 これは、私の人生のうちの幸福感を味わった最後の瞬....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
すは欠かさず送って来る。 ゆき子へ ゆき子。山からの手紙ありがとう。
蜜月の旅のやさしい夫にいたわられながら霧の高原地で暮すなんて大甘の通俗小説そのま....
「城」より 著者:カフカフランツ
与えるために、橋亭から人のいない学校へ移ってしまった。そういうことはみなまったく
蜜月の結構なはじまりだったわけだ。ところで、ペーピーは、Kがフリーダのもとで我慢....