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蝦夷松
「蝦夷松〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蝦夷松の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
てある。木の名など頻に聞きつゝ、針葉樹林に入る。此林特有の冷気がすうと身を包む。
蝦夷松や椴松、昔此辺の帝王であったろうと思わるゝ大木|倒れて朽ち、朽ちた其木の屍....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
びた祠《ほこら》は、この三角の地形の正面にある。 左右は、底ぶかい渓谷で、杉、
蝦夷松《えぞまつ》、柏などの大木が、釘を立てたように小さく低く覗かれる。だんだん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にはまだ、黄金《こがね》花咲くといわれるところに、伊達《だて》を誇る都もあるし、
蝦夷松前《えぞまつまえ》といっても、名もなき漁船商船でさえが、常路の如く往来をし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
リカのことも知らねえ、日本だけの天下ではまず……といったところで、薩摩の果てや、
蝦夷松前《えぞまつまえ》のことは知らねえ、甚《はなは》だお恥かしいわけのものだが....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
に十両金さえ所持していれば、ひとたび君公の命下ったとき我が家へ戻らずして彼らは、
蝦夷松前の果てまでもそのまま行かれた。即ち十両盗めば首の笠台の飛んだ所以《ゆえん....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
滝より低けれども、水量多くして、勢壮也。 およそ四時間にして、渓中を出でたり。
蝦夷松の林開けて、瓢沼、瓢の形を成す。毛氈苔一面に生いて、石を踏み尽したる足の快....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
だから驚く。 西海岸の真岡から、樺太庁の所在地たる豊原まで、二十余里の山野を、
蝦夷松、椴松、白樺の原生林を技けて、怪獣のごとくまた疾風のごとく自動車で横断する....