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蝶ネクタイ
「蝶ネクタイ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蝶ネクタイの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
同盟記者で大阪の同人雑誌にも関係している海老原という文学青年だったが、白い背広に
蝶ネクタイというきちんとした服装は崩したことはなく、「ダイス」のマダムをねらって....
「銀座幽霊」より 著者:大阪圭吉
が立てこんでいて、それがみんな煙草屋の幽霊の噂をしているのだった。 白い上着に
蝶ネクタイを結んだ西村|支配人は、愛想よく警部達を迎え、二階へ案内すると、表の窓....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
った晩、船で活動写真を映すことになった。 平べったい鳥打ちを少し横めにかぶり、
蝶ネクタイをして、太いズボンをはいた、若い同じような恰好の男が二、三人トランクを....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
二卓ほど距てた斜め横に、どうも見覚えのあるような中年の男がいた。茶色の背広に
蝶ネクタイをし、髪に油をぬっている。食卓にはビール瓶が立っていた。その男が、しき....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
。勘定はヨオゼフ・シゲティが払った。シゲティは、酒を呑んでも行儀がよかった。黒の
蝶ネクタイを固くきちんと結んだままで、女給たちにはついに一指も触れなかった。理智....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
れはちょうど胸から下はスッパダカのカナカ族が、人からもらったシルクハットをかぶり
蝶ネクタイをむすんで歩いているようなものであろう。たしかに、それは、ただの、完全....
「ダルマ船日記」より 著者:山之口貘
入の下には、古道具屋のように炊事道具など一杯詰まっている。それから、片方の壁には
蝶ネクタイと背広の上下を掛けてある。それは僕のではなく六さんの外着である。六さん....