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蝶貝
「蝶貝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蝶貝の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海流」より 著者:宮本百合子
たに血の色をのぼらして云った。 井上は、瑛子が手洗に立った時後について、贅沢な
蝶貝入りの朝鮮小箪笥などが飾ってある廊下まで出て来た。そして瑛子の常識に訴えるよ....
「伸子」より 著者:宮本百合子
出した。 伸子は、母のところで見た中国の小箪笥のことを思い出して、云った。 「
蝶貝でも随分いい色のあるものね、絵具箱にするんだって、まるで大きなオパールを嵌《....
「青年」より 著者:森鴎外
に三つ紋を縫わせた羽織を襲ねて、髪を銀杏返しに結って、真珠の根掛を掛け、黒鼈甲に
蝶貝を入れた櫛を挿している。純一の目には唯しっとりとした、地味な、しかも媚のある....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
することができたが、この悪戦苦闘の最中に、そこの海底が木曜島にも遥かにまさって白
蝶貝、黒
蝶貝の老貝の密集地帯であることを発見したのである。 後日に至って、スー....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
いっぺんぐらいシミジミ見たいのは人情だろう。御木本の百七十グレーンという真珠は白
蝶貝やアコヤ貝じゃなくてアワビの中から現れたというから日本的である。島原の切支丹....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ない兜の八幡座だの、懐に入るぐらいな豆厨子だの、数珠だの旗竿だの、大きな物では、
蝶貝や金銀で見事にちりばめた鞍などもあった。 「これだけか」 天井裏から、又八....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
のぼる煙はあたりの空気を、清浄なものに感じさせていた。その傍には高蒔絵の御厨子、
蝶貝入りの書棚、梨地定紋ちらしの文机等が極めて体裁よく置きつけてあった。どれを見....