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融然
「融然〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
融然の前後の文節・文章を表示しています。該当する3件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「丹下左膳」より 著者:林不忘
達人になれば、技《わざ》と理合《りあい》も、内も、外も、いっさい無差別。すべては
融然と溶けあって、ただ五月雨《さみだれ》を縫って飛ぶ濡れ燕の、光ったつばさあるの....
「すっぽん」より 著者:佐藤垢石
邸の玄関へ駆け込んだのである。このたびの羮も、往年の味に少しの変わりもない。美漿
融然として舌端に蕩け、胃に降ってゆく感覚は、これを何に例えよう。これに誘われ酒の....
「偶像崇拝の心理」より 著者:和辻哲郎
は直ちに肉体の上に強い力と権威とをもって臨むごときものでなくてはならぬ。すべてが
融然として一つである。 千数百年以前にわが国へ襲来した仏教の文化はまさにかくの....