融解[語句情報] »
融解
「融解〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
融解の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
、その万年雪の一部が氷河の運動を起して、徐々《そろそろ》と下落し、遅かれ早かれ、
融解するのである。
但し花崗岩や片麻岩質の、石が硬くとも分解しやすい山(日本南....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
爾れば意外であるけれど、其の意外は決して、罪人と聞いた時の意外の様に我が心に
融解し難い意外では無い、罪人と聞いた時には余は清き水が油を受けた様に心の底から嫌....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ある。この大氾濫の原因について各種民族の伝うるところは甚だまちまちである。氷雪の
融解によるとするもの(スカンジナビア人)、雨によるとするもの(アッシリア人)、降....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
んの研究によると、今夜の八時頃までに完全に園長の身体はタンクの中で、影も形もなく
融解してしまうことが判っていました。 鴨田さんにその自信があったればこそ、この....
「自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
合にもやはり表面を流下する液体の運動にある週期性があって、それがまた同時に氷結と
融解、あるいは析出と沈着との週期性を支配するものである、とまでは想像しても悪くな....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
識の態度が純粋に客観的で、対象について対象を観照し、これを主観の心情《ハート》に
融解することがないからである。(「詩と小説」参照) 以上述べたことによって、読....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
がすぐに具現される一つの美しい身体に等しいものである。たがいに愛する二つの精神の
融解の不可思議さよ。たがいに相手の有するよきものを奪い合う。しかしそれも自分の愛....
「凍雨と雨氷」より 著者:寺田寅彦
層の温暖な層の上に雪雲がある場合には、そこから落ちる雪片の一部は中層を通る時に半
融解して後に再び寒冷な下層に入って氷結し、前に挙げた特殊の形になるものと考えられ....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
四年九月十八日の夕、新聞の号外売りが、声高く「ラッセン火山大爆裂、シャスタ氷河大
融解」と、大の字|尽くしで呼んでいるので、耳寄りに思って買って見ると、いかにもシ....
「西航日録」より 著者:井上円了
横臥するのみ。余よっておもうに、人の脳漿はバターに似たるか、暑気の加わるに従い、
融解して水のごとくなるを覚ゆ。二日雷雨起こり、三日清風来たる。四日未明、シンガポ....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
この孔が円錐形に見えるような写真が多いのであるが、それは観測するまでに昇華または
融解したために最初の孔が変形したものと思われる。十勝岳において完全な輪郭を有する....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
、自分どもの運命を開こうとすることはきわめてよろしい。しかし融和とは、両者の間の
融解和合であります。単に一方のみの運動をもってしては、真の融和は求めがたい。たと....