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螺旋
「螺旋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
螺旋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
彼女はいつか肥《ふと》り出した彼女の肉体を感じながら、明るい廊下の突き当りにある
螺旋状《らせんじょう》の階段を登って行った。
螺旋状の階段を登りつめた所は昼も....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ありました。それからまた上には河童の使う、ちょうど時計《とけい》のゼンマイに似た
螺旋《らせん》文字が一面に並べてありました。この
螺旋文字を翻訳すると、だいたいこ....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
ていた。それは遠くから見ると、まるで白い編上靴を草の上においてあるように見えた。
螺旋階段の明りとりらしい円窓がいくつも同じ形をして、上から下へとつづいていた。そ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
これが空間中にばく大な距離まで広がって、そうして、星雲に特有な二つ巴のような二重
螺旋形を形成する。その噴出物質は主として最も凝縮しにくいガス体、特にヘリウムと水....
「階段」より 著者:海野十三
を持ったカード函が重っていた。そしてなによりの偉観は室の中央に聳え立つ幅のせまい
螺旋階段であった。それはわずかに人一人を通せるほどの狭さで、鉄板を順々に
螺旋形に....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ようなものをひっぱっていた。 しかしこれを見ると、紐ではなくて伸びちぢみのする
螺旋はしごであった。 これでギンネコ号は、側壁の扉を開かないわけにゆかなかった....
「海底都市」より 著者:海野十三
んな幸福であるらしくたいへん明るく見え、そして元気に動いていた。 動く道路が、
螺旋《らせん》のようにぐるぐるまわりをして、だんだん高いところへ登っていくのが分....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
画き、それからだんだんと径を大きくして、外側へ大きく円を画きつづけるのだ。つまり
螺旋形の航路をとって探していくのである。望月艇と山岸艇とは、五十メートルの間隔を....
「火星兵団」より 著者:海野十三
ようなものは、きっちり千二の頭にはまっていたが、そのかぶとの上には、あちらこちら
螺旋のようなものがぶらさがっていて、千二が歩く度にゆれた。
とつぜん、あらわれ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
ばやく塔の中にとびこみ、ぴたりと入口をしめました。 はじめてはいった怪塔の中!
螺旋階段 1 怪塔の中は、まっくらです。 帆村探偵と一彦少年とは、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
外して脊へ掛けて……絞の紅いのがね、松明が揺れる度に、雪に薄紫に颯と冴えながら、
螺旋の道条にこう畝ると、そのたびに、崖の緋葉がちらちらと映りました、夢のようだ。....
「露肆」より 著者:泉鏡花
数の子の数には漏れず、格子から降るという長い煙草に縁のある、煙草の脂留、新発明|
螺旋仕懸ニッケル製の、巻莨の吸口を売る、気軽な人物。 自から称して技師と云う。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
なるも、これにては大に過ぎ、郊外にて用うるには不便に候。これと同様の働きを二個の
螺旋にてはなし得まじく候や。もしなし得るものとせば、その大さは幾何に候や」という....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、貧乏ゆるぎをぞしたりける。 時に、ここを通り過ぎて、廊下の彼方に欄干のある、
螺旋形の段の下り口の処に立ち停って、宿直医と看護婦長と、ひそかに額を交えて彳んだ....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
は洞察が余り鋭ど過ぎた、というよりも総てのものを畸形的立体式に、あるいは彎曲的|
螺旋式に見なければ気が済まない詩人哲学者通有の痼癖があった。尤もこういう痼癖がし....