血で血を洗う[語句情報] » 血で血を洗う

「血で血を洗う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

血で血を洗うの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ずもなかった。山論までが露骨になって来た。 しかし半蔵にとって、大げさに言えば血で血を洗うような、こうした百姓同志の争いほど彼の心に深い悲しみを覚えさせるもの....
男女交際より家庭生活へ」より 著者:宮本百合子
婚訴訟を起すか。何故、金持の後とり娘だと云うと多勢の青年がつき纏うか。どうして、血で血を洗う相続争いが頻出するかと詰問されるでしょう。 確に、それは世上の大半....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
文明だと心得違いをしているです、ごらんなさい、今に亡びますよ、今に欧羅巴人同士、血で血を洗う大戦争をはじめて共倒れになりますから、わたくしは、そういうところに住....
処女の木とアブ・サルガ」より 著者:野上豊一郎
のマルタケが閨房の勢力を独占していた。エルサレムの王宮は陰謀と策動の巣窟となり、血で血を洗うような事件が続出した。その陰惨な空気の中でヘロデは晩年を送らねばなら....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
志で姦通をいたし、誠に宜しからぬ事で、多助も薄々知っては居りますが、事荒立てゝは血で血を洗う道理、家の恥|己の恥、殊に亡なった養父角右衞門のお位牌へ対して済まな....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
的なもので、党による文化運動の見るべきものなどは一つもない。ただ文化指導者同士の血で血を洗う内紛をさらけだしただけである。建設的な施策に於て、公平な第三者を納得....
二十六夜」より 著者:宮沢賢治
れほど手ひどい事なれば、必らず仇《あだ》を返したいはもちろんの事ながら、それでは血で血を洗うのじゃ。こなたの胸が霽《は》れるときは、かなたの心は燃えるのじゃ。い....
私本太平記」より 著者:吉川英治
は残しません」 「……久子」 「はい」 「聞くとおりだ。そなたも異存ないな」 「血で血を洗うようなお身内同士の争いさえ避けられるなら」 「忍びきるか」 「ぜひも....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の、 夢を売った女 の滋子のほうは、初婚にもやぶれ、全成とつれ添ってからも、血で血を洗う頼朝歿後のいろんな事件にかかりあって、人生のあらゆる惨をなめ通した。....