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血染
「血染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
血染の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
、函の中に、彼が殺人に使った薄刃の短剣が血にまみれた儘入っていたのですわ。そして
血染の彼の指紋まで出ていましてよ。その上、あの日お父さんの部屋から失せた小函を持....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
く、其処は女湯の天井裏だったのだ。 やがて、赤羽主任は、その節穴をふさいでいた
血染めの栓を、吹矢の先に刺して懐中電灯の光を借りて、じいっと見つめた。それは、決....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
かったので、それで安心していたものと思う。あの特殊装置というものの中には、きっと
血染になった園長の服とか靴とかが隠匿されているのではなかろうか。万年筆は、園長を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
缶を寄贈される。血の損失に痛い私にはありがたい贈物なり。 ◯蒼鷺幽鬼雄の第二作「
血染の昇降機」を書き始める。 八月五日 ◯漸く暑気回復せんとす。われ順調なり。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
」 「わたくしも一旦はそれを疑いましたが、其蝶の申し立ての嘘でないことは、お葉の
血染めの手紙をみて判りました。それまでに来た附文はみんな裂いてしまったんですが、....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
する。どうするのだ」 「叱」 と老人は眼で叱り、「経帷子がお通りになる。そうだ
血染めの経帷子がな。声を立てて見付けられたら私もそなたも命がない。黙って黙って」....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
きているんだ」春木少年は叫んだ。 叫ぶと、そのあとは、おそろしさも何も忘れて、
血染めの洋服男のそばにかけより、膝をついて、 「もしもし。しっかりなさい。どうし....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の興味は、そんなことよりも、大島の松の木にひっかかっていたお化け鞄と猫又の死骸と
血染《ちぞめ》の細紐《ほそひも》が、何を語っているか、それを解くことに懸《かか》....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
だ。船内を大捜査したが、たしかにこの二人の姿が見あたらない。それから、三等食堂の
血染のテーブル・クロスの事件ね」 「ああ、あの
血染事件の血液検査を、やることにな....
「火薬船」より 著者:海野十三
そこでランチは、沖合に信号灯の見えている平靖号さして、波をけ立てて進んでいった。
血染の手紙 ランチは、平靖号の舷側についた。 「いやに静かだねえ」 「そうでし....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
える。 「あ、とうとうやってきたな」 先頭の印度人は、監守をなぐり殺したらしい
血染の鉄棒をふりかぶって、フランク大尉に肉薄する。 「仇敵、英国人め。圧政にくる....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
丸は叫びを上げながら走り出した。 負けずに民弥もひた走った。 右近丸の持った
血染めの太刀、民弥の持った
血染めの懐刀、走るに連れて月光を弾き、凄じくキラキラ反....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
て、レイモンド嬢を誘拐したり。邸より五百|米突の間は血跟が点々と落ち、なお附近に
血染の襟巻が捨ててあった。これより見て、不幸なレイモンド嬢は殺害せられたりと信ぜ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
柳の雫も青い尾を曳く。ふと行燈に蟷螂でも留ったとする……眼をぎょろりと、頬被で、
血染の斧を。 「あれえ。」 筆を持った白い手を、わななかせたに違いない。 時....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
の名優にて、東京の観客にも好くその名を知られたり。 ○十一月、市村座にて「蔦模様
血染御書」を初演。左団次の大川友右衛門好評にて、火がかりの大道具が観客を驚かせり....