血気盛ん[語句情報] » 血気盛ん

「血気盛ん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

血気盛んの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
て国内には居なかったので、四十過ぎの中老組か、二十歳以下の少年か、さもなければ、血気盛んなる妙齢の婦人達であった。それは見るからに、重大任務をやりとげるのに充分....
赤外線男」より 著者:海野十三
して出すと、どうしても五尺七寸はある。それからゴムの踵の摩滅具合から云ってこれは血気盛んな青年のものだと思うよ」 「検事さん、待って下さい」と捜査課長は慌て気味....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
云うので、そう思うようには駆けられない。追って来るのは本職の刑事で半ばは二十台の血気盛んな屈強な男である。彼は次第に追いつめられた。 停留場の附近で、先頭に立....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
のうわ言にも手を戟にして敵艦をののしり分隊長と叫びては医員を驚かししが、もとより血気盛んなる若者の、傷もさまで重きにあらず、時候も秋涼に向かえるおりから、熱は次....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
んか只の一刹那もないところを翁が教育している事が、子供心にもハッキリとわかった。血気盛んな利彦氏が渾身の気合いをかけて前進し、非常な勢いで身をかわして踏み止まろ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
いざ」と葉之助も竹刀を下ろす。一座|森然と声もない。 とまれ三蔵は免許の腕前、血気盛んの三十八歳、代稽古をする身分である。いかに葉之助が巧いと云っても年齢よう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にして、面《かお》も身体《からだ》も真黒で包んでいた。 「すわ!」 吉村右京は血気盛んの壮者《わかもの》であったから、素手《すで》でこの曲者《くせもの》に立ち....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
お世辞をつかわれてすっかりおさまっているのでした。その安宿にいる人達というのは、血気盛んな若い男なんぞは、薬にしたくもいないで、みんなもうよぼよぼの、たよるとこ....
」より 著者:豊島与志雄
の中に、六人の男が密閉されて、八時間眠るのである。八時間――四百八十分――六人。血気盛んな肉体の汚気が、約一万回排出される。 むーっとして、重々しく濁り淀んで....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
で、また彼の内心の満足であったところのものは、前に指摘しておいたとおり、老いても血気盛んだということで、是非ともそういうふうに装うということだった。彼はそれを「....
水甕」より 著者:豊島与志雄
黙りこんで煙草など吹かしてる、その態度こそ、人目につき易かったのでありましょう。血気盛んな筈の三十歳あまりで、顔色は浅黒く、頭髪は硬く、眼は輝き、口許には冷笑を....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
う? 暗い大きな建物の蔭から、獲物を狙う豹のようにひらりと走り出た支那人がある。血気盛んの若者らしく筋骨なども逞しく、走って行く脚も軽々と、二人の男女を追って行....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
骨を折る心配をしなければならないような馬が好きで、柔順でよく訓練された馬なぞは、血気盛んな若者には価値がないと考えていたのである。 この物語の主人公がヴァン・....
妖怪学」より 著者:井上円了
ろ哲学館館外員、玉内某氏より寄せられたる書中に左の一項あり。よろしく参照すべし。血気盛んなる小児の腹中に寄生する小虫を見る法なりとて、俗間に伝うるものを述ぶるに....
明治懐顧」より 著者:上村松園
位の客が急に泊まるのですから、宿では村の娘さんたちを召集して給仕させるのですが、血気盛んな若者揃いですから、村の娘も「おいゴハン」あちら、こちらから大声で呼ばれ....