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血綿
「血綿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
血綿の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
きた。……全身は悪寒《おかん》ではなく、病的な熱感で震えはじめていた。頭の中には
血綿らしいものがいっぱいにつまって、鼻の奥まで塞がっていた。頭の重さというものが....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
と、その膝っ小僧から一時にふき出す血、血。 プクプクとおもしろいようにわき出る
血綿、血糊が、みるみる袴のすそを染め、板の間にひろがって、 「わッ! ウーム!」....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
も われた頭に噴きこむ 火と煙 の渦 〈ヒロちゃん ヒロちゃん〉 抑える乳が あ
血綿の穴 倒れたまま ――おまえおまえおまえはどこ 腹這いいざる煙の中に どこか....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
させるつもりなんだろうけれども、君だって、担架《プランキアル》で運ばれて来たあの
血綿のような塊を見ないわけじゃなかったろ。氷河へ行けば大きな亀裂《クレヴァス》が....