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衆口
「衆口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
衆口の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄村先生言行録」より 著者:太宰治
サンショウウオなるものは死滅して世界中のどこにもいない、居らん! と大声で言って
衆口を閉じさせ、ひとまず落ちつく事にいたしましたが、さてその後、シーボルトという....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
亢奮! 亢奮! 亢奮! である。それは責任を感じない。また咎められる心配もない。
衆口金を鎔かすというが、群衆心理がそれであった。仏蘭西王もそのために殺され、近代....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
観ておりながら、何故そんな気持ちになるのか説明出来ない芸術である」 というのが
衆口の一致するところらしい。 正直のところ、筆者もこの
衆口に一致してしまいたい....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
個人もしくは民衆を徹底的に動かすものは真情の流露、至誠の発動であるという事は、今
衆口の一致するところであります。而して真情の流露する時、至誠の発動するところ、必....
「女性週評」より 著者:宮本百合子
重大でもあると思う。 入学試験の新考査法についてこの春様々の論調があったとき、
衆口おのずから一致したのは、小学教員のおかれている経済的誘惑の点であった。 謹....
「能ぎらい/能好き/能という名前」より 著者:夢野久作
て観ておりながら、何故そんな気持になるのか説明出来ない芸術である」 というのが
衆口の一致する処らしい。 正直の処、筆者もこの
衆口に一致してしまいたいので、こ....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
ちなるに驚かざらんや。人道を重んずる人にして、なおこの不公平なる所置を怪しまず、
衆口同音婦人を責むるの惨酷《ざんこく》なる事、古来習慣のしからしむる所といわばい....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
にても、季節中の魅惑たる花合戦、花馬車競技も、もはや旬日の間に迫ったることとて、
衆口|談柄《だんぺい》は期せずしてその品隙《とりざた》に移って行く。 花馬車品....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
んりん》を主張し、あるいは別に門戸を開く。しかれどもその芭蕉を尊崇するに至りては
衆口一斉に出《い》づるがごとく、檀林等流派を異にする者もなお芭蕉を排斥せず、かえ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ていた。で、一斉に、 「よろしく江東に派兵して、忘恩の徒を懲らすべきである」と、
衆口こぞって云った。 しかし、楊大将は反対して、 「江東を討つには、長江の嶮を....
「三国志」より 著者:吉川英治
くして、国運の進展なし。また、国防なし」 と、あちこちで呶号した。 歩隲は、
衆口を睥睨して、 「まず黙って聞き給え。いま曹操の弟曹仁は、襄陽から樊川地方に陣....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
もてに朱をそそいで、沙汰書を引き裂いて捨てたというが、目に見えるようだ」 と、
衆口は、みな円心に、同情的だった。 果たして、それからまもなく、赤松円心の一勢....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
義さまが大塔ノ宮を殺めさせたのも、所はこの鎌倉だった。ここでお果てなされるとは」
衆口は、やがて言い出した。 「ただの御病死ではない」 「毒殺だ。無残な殺し方もな....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
木正成、新田義貞、足利高氏、名和長年、千種忠顕、北畠ラノ功ヲ論ジテ恩賞ニ差アリ、
衆口紛々。 同日 足利高氏、名ヲ尊氏ト賜ワル。 次回からの「五月帖」では、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
利害もないので、正直にみな羽柴様羽柴様とその徳を称え、小谷の藤吉郎どのといえば、
衆口一致して、 (あれは偉いそうだ……)という。 試みに、官兵衛自身が、何でそ....