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「衆苦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

衆苦の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
日を送った業平《なりひら》こそ、天晴《あっぱれ》知識じゃ。われらも穢土《えど》の衆苦を去って、常寂光《じょうじゃっこう》の中に住《じゅう》そうには伊勢物語をその....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
の尊体を拝し、不退の楽《らく》を極むべし。もしまた破戒せば「いんへるの」とて、衆苦充満の地獄に堕し、毒寒毒熱の苦難を与うべしとの義なりしに、造られ奉って未だ一....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
、この苦艱《くげん》を受けているのは、何もおれ一人に限った事ではない。おれ一人|衆苦《しゅうく》の大海に、没在《ぼつざい》していると考えるのは、仏弟子《ぶつでし....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
名な『法華経』は、またわれらに告げています。 三|界は安きことなし、猶火宅の如し衆苦充満して、甚だ畏怖べし つねに生、老、病死の憂患あり 是の如き業の火、熾然と....
同志小林の業績の評価によせて」より 著者:宮本百合子
粘着力を示して「父の家」を書いている。没落する地方の中地主の家庭内のいきさつを「衆苦充満」とこまかく跡づけ描きつつ、最後に虚無的「凡庸に返り」「追憶やら哀愁やら....
連環記」より 著者:幸田露伴
その保胤の時から慈悲牛馬に及んだ寂心が、自己の証得|愈々深きに至って、何で世人の衆苦充満せる此界に喘ぎ悩んでいるのを傍眼にのみ見過し得ようや。まして保胤であった....