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行く方
「行く方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行く方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
請人《うけにん》を始め伝手《つて》から伝手へ、手を廻して探しましたが、どうしても
行く方が分りません。やれ、看護婦になっているのを見たの、やれ、妾《めかけ》になっ....
「富士」より 著者:岡本かの子
は山寄りの道を辿るのと、一つは海を越えて廻って行く道とであった。 山寄りの道を
行く方が山の岳神を探すに便利は多いようなものの、それ等の山は多く未開の山で、ちょ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
あります。土地を攻防の目標とし、広い正面に兵力を分散し、極めて慎重に戦いをやって
行く方式をとっていたのです。このとき、フランス革命によって生じた軍制上、戦術上の....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
ない。しかしこれらは共に僅かな人口で、廣大な土地と豊富な資源のあるところでやつて
行く方式である。日本は土地狹く資源も貧弱である。しかも人口は多く、古來密集生活を....
「妖術」より 著者:泉鏡花
た。 やっぱり練磨の手術であろう。 その時、扇子を手で圧えて、貴下は一人で歩
行く方が、 「……お好な癖に……」 とそう云うから、一帆は肩を揺って、 「こう....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
絶え、窮したあげくに、この襦袢を僕の家の帳面をもって質入れした。その後、二人とも
行く方が知れなくなり、流すのは惜しいと言うので、僕が妻のためにこれを出してやった....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
き灰文字となって僅かに面影を残しておる。見よ、心なき消火夫か泥草鞋もて蹂躙りつゝ
行く方三尺の淡彩図を。嗚呼、是れシラギントワイトの『西蔵探険記』の挿図に非ず哉。....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
」 「旅行券は?」 「そんなものは要らないよ。もう、とうの昔に、うまく胡麻化して
行く方法をちゃんと研究してあるんだから。ただその方法を講ずるのにちょっとひまがか....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
、悪いやつに見つかるかもしれないよ。どうせ下りるなら、くらがり井戸をそっと下りて
行く方がいいと思う」 八木はそういった。 「よし、君の好きなようにしたがいい、....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
間を隔てたのが、いつの間にか、一所になって、一条濡れた路が繋ったらしくなると、歩
行く方が、びしょびしょ陰気に、湿っぽくなって来た。 これでは目が覚めて見ると、....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
。そこで彼は石を投げ捨て、歩きながら大根を噛って、この村もいよいよ駄目だ、城内に
行く方がいいと想った。 大根を三本食ってしまうと彼は已に城内|行を決行した。 ....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
批評家よりも、やはり創作家に出来上っている。議論をしても、論理よりは直観で押して
行く方だ。だから江口の批評は、時によると脱線する事がないでもない。が、それは大抵....
「多神教」より 著者:泉鏡花
なさいまし。(一度|階をのぼりに、廻廊の左へ遁ぐ。人々は縁下より、ばらばらとその
行く方を取巻く。お沢。遁げつつ引返すを、神職、追状に引違え、帯|際をむずと取る。....
「快走」より 著者:岡本かの子
というものはうるさいものだろうと弱って 「なぜそう私の長湯が気になるの。眠る前に
行く方がいいけれど、それじゃ明日は昼間行きましょう」 道子は一日ぐらいは我慢し....
「古事記」より 著者:太安万侶
」と尋ねましたら、「わたくしは何も申しません。ただ歌を歌つただけです」と答えて、
行く方も見せずに消えてしまいました。依つて大彦の命は更に還つて天皇に申し上げた時....