行ってらっしゃい[語句情報] » 行ってらっしゃい

「行ってらっしゃい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

行ってらっしゃいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
で唯今から外出いたします。吉五郎どのが見えましたらば、宜しくお伝えください」 「行ってらっしゃい」と、留吉も丁寧に会釈した。 「では、御免」 祐道はそのまま立....
正義と微笑」より 著者:太宰治
も言わなかった。やっぱり、怖い感じだ。運転台に乗ればよかった、とまた思った。 「行ってらっしゃいまし。」 自動車は走った。 「どちらへ、おいでになるんですか。....
縮図」より 著者:徳田秋声
と、いやな顔をして、 「いやな人ね、人のお金なんぞ覗くもんじゃないわよ。そっちへ行ってらっしゃい。」 などと邪慳な口の利き方をした。 この姐さんは年ももう二....
」より 著者:徳田秋声
叔父が道楽をしていた時分に、方々で貰った手拭を幾十本となく箪笥に持っていた。 「行ってらっしゃいよ。」 お銀はばたばたと本にハタキをかけながら言った。 「私も....
泣虫小僧」より 著者:林芙美子
母さんが、急用があるそうでなア、周章てて来ていなさるで……」 「そう、じゃそっと行ってらっしゃい」 先生は立ち上った啓吉の肩を押して、扉の出口へ連れて行った。....
火星兵団」より 著者:海野十三
少年に会ってみたい気がしたが、しかし少し別に考えることがあったので、 「じゃあ、行ってらっしゃいまし」 と、玄関で博士を送り出したまま、自分は急いで研究室の方....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
いので、佃島《つくだじま》の庭の梅が咲いたからお訪ねなさい、桜がよいでしょうから行ってらっしゃいと、私の父の閑居に体《てい》よく追払われては来た。生ていたころの....
丹下左膳」より 著者:林不忘
つけてナ、帰途に俺が魚甚へ寄って何かよさそうな物を見つくろって来るから――」 「行ってらっしゃい」 おしん、おさよに送り出されて三間町の己《おの》が鍛冶店をあ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
顔をして、立っていた。 「そうね、ほんとに悪かったわね。……じゃ、二人でお二階へ行ってらっしゃい。いいものあげるから。」 竜一はすぐ次郎の手を引っぱった。次郎....
桜の園」より 著者:神西清
、エピホードフ、あとは宜しく頼むよ。 エピホードフ (しゃがれ声で)ご心配なく、行ってらっしゃいまし。 ロパーヒン 一体どうしたんだ、その声は? エピホードフ ....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
の旦那《だんな》みたいに気取り返って、雪駄《せった》を突っかけて出て行った。 「行ってらっしゃいまし」 と送り出した自称おきん、自分の何者であるかを棚《たな》....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
んで忙しそうだ、早いに限ると、外套を脱いだ身軽です。いきなり下りると、 「へい、行ってらっしゃいまし。」 帳場で女の声がしたかしないに、 「危い!」 わッと....
快走」より 著者:岡本かの子
痛いんですから」 母親は別に気にも止めない振りで答えた。 「いいとも、ゆっくり行ってらっしゃい」 道子はわれ知らず顔をほころばした。こんなことってあるかしら....
ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
サンドルのところへいらしてちょうだいな。何かお話があると言ってますわ。 ソーニャ行ってらっしゃいね、ワーニャ伯父さん。(ワーニャの脇をかかえる)さ、行きましょう....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
目つぶし、チャリンと撥で受けると、片眼のそのお婆が、 「へい、ありがとう。」 「行ってらっしゃい。」「ごきげんよう。」「また、今晩ね。」チュウと鼠鳴きだ。 狐....