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行って来い
「行って来い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行って来いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
明日市の学校の寄宿舎へ帰るらしかった。指の傷が癒《なお》ったので、天理様へ御礼に
行って来いと母に言われ、近所の人に連れられて、そのお礼も済ませて来た。その人がこ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ら、幾分か好い兆候と見える、話は此の後に幾等もする時が有るから巴里へ行くなら早く
行って来い」といい褥の上に身を横たえた。余は去るに忍びぬ心地もするが、情に駆られ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ら毎日どっかへ出て行きました。ゆうべも日が暮れてから帰って来て、わたくしにお湯へ
行って来いと云いますから、近所のお湯屋へ行って来ますと、その留守のあいだに旦那は....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
れた鍋を、竈にかけ火を点ける) 甚三 じゃ、おっ母、行って来るぞ。 おきん ああ
行って来い! (二人の兄弟、「前掻き」と魚籠とを持って出て行く。入れ違いに村人勘....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
あげたいんです」 感激の嗚咽が、静かに時間の軸の上を走っていった。 「よォし。
行って来い」長造がキッパリ云った。「いや、兄さん達のために、行ってやれ。だが、気....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
、どうしたと云うのだ。これほどの大事な評定に、道鬼が不参しようとは。源五郎迎えに
行って来い」 「いや」と云ったのは譜代の筆頭、馬場美濃守信勝であった。 「道鬼殿....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
ういう風に云った。戦争に行く息子を親が新橋まで見送って、「達者で気をつけて無事で
行って来い!」と別れの言葉を云う。その気持と同じ気持を歌ったものである、と。 ....
「梨の実」より 著者:小山内薫
はいきなりそれで子供の体を縛りつけました。 そして、こう言いました。 「坊主。
行って来い。俺が行くと好いのだが、俺はちと重過ぎる。ちっとの間の辛抱だ。行って来....
「二つの短い話」より 著者:ケネディパトリック
ね、先の祭の時教父の処から白い雄鵞鳥を一羽盗んだもんで、罰に教父がパトリック山迄
行って来いって云ったのだよ」 プカは、半馬鹿の笛吹きを背負ったまま丘越え、沼踰....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
。従ってわたしはおまえに対するわたしの権利を捨てることはできませんと言ったのさ。
行って来い。いとまごいがすんだらすぐ帰れ……」 わたしは自分が捨て子だったとい....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
るほど、そいつはいい思いつきだ。お前たちもだいぶ仕事がうまくなったようだ。じゃ、
行って来い。そしてあいつ等を仲たがいさせるまでは決して帰って来るな。でないとお前....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
笑んでいると、誰かがいきなり、 「佐藤正助君、万歳!」 と、叫んだ。 「元気で
行って来いよ。佐藤正助、頑張れ!」 きいたことのある名だと思った咄嗟に、道子は....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
慌てても、人間と獣とを間違える程のおれでは無いぞ。さあ、暗くならないうちに、早く
行って来い。 (弥三郎は向うへ行きかかる。お妙は又よび返そうとして躊躇しているう....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
のでございます。 与兵衛 (じれる。)なにしろ遅いな。庄八、ここには構わずに早く
行って来い。 庄八 はい、はい。 (庄八が起とうとする時、下のかたよりばたばたと....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に襲われた父の運命は、甚だ心許ないものと云わねばならぬ。 「七兵衛、早く駐在所へ
行って来い。」 七兵衛が駐在所へ駈付ける間に、市郎は家中の者を呼集めて、右の始....