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行交い
「行交い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行交いの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
減を聞いたが上塩梅。 どっぷり沈んで、遠くで雨戸を繰る響、台所をぱたぱた二三度
行交いする音を聞きながら、やがて洗い果ててまた浴びたが、湯の設計は、この邸に似ず....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
颯と開きぬ。すかし見る框の上に、片肌脱ぎて立ちたるは、よりより今はわが伯母上とも
行交いたる、金魚養う女房なり。渠は片肌脱ぎたるまま、縄もて後手に縛められつ。門に....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
黄昏の光を放って、水打った跡を、浴衣着、団扇を手にした、手拭を提げた漫歩の人通、
行交い、立換って賑かな明い中に、榎の梢は蓬々としてもの寂しく、風が渡る根際に、何....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
十時の日ざしである。このあたりこそ気勢もせぬが、広場一ツ越して川端へ出れば、船の
行交い、人通り、烟突の煙、木場の景色、遠くは永代、新大橋、隅田川の模様なども、同....