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行作
「行作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
闘の場面の描写ほど、張りが無いようであります。それは、その訳です。今迄は、かの流
行作家も、女房の行く跡を、飢餓の狼《おおかみ》のようについて歩いて、女房が走ると....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
誤りだった。あいつは、俺のそうした予想を見事に裏切ってしまった。もう、あいつが流
行作家で、俺が無名作家であることは、厳として動かすべからざる事実だ。俺は眩《まぶ....
「野狐」より 著者:田中英光
そして家に帰って、文学三昧に戻ってみたが、すでに終戦後の作家|飢饉で、多くの流
行作家が世に出た後では、私は、いわゆる、バスにのりおくれた形で、持込みの原稿もな....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
は、それからよほど後のことであった。ある時は庸三と、庸三がつれて行って紹介した流
行作家のC氏と二人で、映画会社のスタジオを訪問したり、ある時はまた震災後の山の手....
「水仙」より 著者:太宰治
、草田の家では、ずいぶん僕を歓待してくれた。他の年始のお客にも、いちいち僕を「流
行作家」として紹介するのだ。僕は、それを揶揄、侮辱の言葉と思わなかったばかりか、....
「『井伏鱒二選集』後記」より 著者:太宰治
れる釘みたいに、ぞろぞろついて来るのである。いま思えば、その釘の中には、後年の流
行作家も沢山いたようである。髪を長く伸ばして、脊広、或いは着流し、およそ学生らし....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
しているけれども、そこには勝利というものはない。私自身にしたところで、人は私を流
行作家というけれども、流
行作家という事実が私に与えるものは、そこには俗世の勝利感....
「俗物性と作家」より 著者:坂口安吾
て自らも測らざる活動が行われ易いものなのである。だから外部から俗悪な誘惑の多い流
行作家というものは、むしろ傑作を書き易い条件のもとにおかれているもので、私に「マ....
「正午の殺人」より 著者:坂口安吾
の時間が心配になる。 「あと、五十日か」 文作は電車を降りて溜息をもらした。流
行作家神田兵太郎が文作の新聞に連載小説を書きはじめてから百回ぐらいになる。約束の....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
原告の告訴状からは、一昔前のトンデモ・ハップン女学生が今日に至り、芥川賞の女流流
行作家となって一管の筆によって敵の息の根をたちウラミを晴らしたという大ドラマは、....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
説「ピックウィク倶楽部」によって一躍ウォールター・スコット以後のイギリス随一の流
行作家となり、以来「オリヴァー・トゥウィスト」、「ニコラス・ニックルビー」、「骨....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
少年が居るなら、彼の泥棒行為を憎むよりも、その情熱の偉大さを証するに足る完璧な遂
行作業に賞状を与えるべきかも知れないな。宝塚には後生怖るべき大昆虫学者の卵が棲息....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
になったような林さん。こう論断して、特に大新聞以外の小資本出版の特性が必然的に流
行作家を追いまわす結果を生じる点を指摘して、林さんが犠牲になったジャーナリズムと....
「鬼」より 著者:織田作之助
の方でのベテランになってしまい、戦争中便乗したわけでもなく、また俗受けをねらう流
行作家になったわけでもないのに、仕事の量は流
行作家以上に多かった。空襲がはげしく....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
だが、そしてまた、相当人気のある劇作家や連続放送劇のベテラン作家や翻訳の大家や流
行作家がこんな紋切型の田舎言葉を書いているのを見ると、彼等の羞恥心なき厚顔無恥に....