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行持
「行持〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行持の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
感覚もない。水でも呑ませば生き返るかと、四辺を見ると誰のか知らんが、酒を入れる旅
行持の革袋が飛び散って居る、是屈強と取り上げて口を開けるとブランデー酒の匂いがあ....
「黴」より 著者:徳田秋声
飽きると、莨を袂へ入れて、深山の方へよく話しに行った。T―は前の方の四畳半に、旅
行持ちの敷物を敷いて、そこに寝転んでいた。T―は長いあいだ無駄に月謝を納めている....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
時浮き立った席を、徐《おもむ》ろに静めて綿密な説教を進めて行きました。 古人の
行持《ぎょうじ》の親切なことをこまごまと教えてゆく時は、自分もホロホロと泣いてし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もかでも、落ちかかったものを、じっと最後まで受留めてみよう。これをもって平常底の
行持《ぎょうじ》とすることに決定《けつじょう》する。
そこで、この女に対してす....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《かしゃく》する幾万の雲衲《うんのう》を猫の子扱い、機鋒|辛辣《しんらつ》にして
行持《ぎょうじ》綿密、その門下には天下知名の豪傑が群がって来る、その大和尚がとう....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
いと、ついに甲斐国身延山に去ったのである。 これは日蓮の生涯を高く、美しくする
行持であった。実に日蓮が闘争的、熱狂的で、あるときは傲慢にして、風波を喜ぶ荒々し....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
がら見られる。 鶴見はとにかく不毛な詩作の失望から救われた。言葉の修練を日々の
行持として、どうやら一家をなすだけの途をひたむきに拓いていった。 かれにも油の....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
宗の正機の凡夫であり、親鸞のいわゆる邪見驕慢の衆生であった。というのは叔父はその
行持にもかかわらず、確実な他力念仏の救いを得ていた。その信心が叔母に伝わり、それ....
「私の生活」より 著者:種田山頭火
汁鍋とかけかえる。それが出来ると、燠を火鉢に移して薬鑵をかける。実にこのあたりの
行持はつつましくもつつましいものである。思うに彼が、いや私がたとえナマクサ坊主で....