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行状
「行状〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
行状の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
のも、やはり甚内と云う信徒だった筈です。
しかし今夜は残念ながら、一々そう云う
行状を話している暇はありません。ただどうか阿媽港甚内《あまかわじんない》は、世間....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
八
こう御話し致しますと、中には世の常の姫君たちに引き比べて、この御姫様の御
行状《ごぎょうじょう》を、嘘のように思召す方もいらっしゃいましょうが、現在私が御....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の側役《そばやく》で、算筆《さんぴつ》に達した老人であったが、平生《へいぜい》の
行状から推して見ても、恨《うらみ》を受けるような人物では決してなかった。が、翌日....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
んす、帰途に直ぐに、早瀬さんへ行っていッつけてやるって、言おうかと思ったけれど、
行状点を減かれるから。そうすると、お友達に負るから、見っともないから、黙っていた....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
恋ながら、なにをおいても椋島を救いたく思い、それには、父博士によって、椋島技師の
行状を有利に証言して貰うことができれば、必ず彼女の思いはとどくものと信じ、こうし....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
有力なものであること、それに微罪ながらも交番巡査に始末書を取られるといったような
行状などからして、直覚的に犯人推定を試みたのであった。 説明を聞いて、共に五里....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
らいいが、そんな人は十人に一人あるかなしであろう。悪くすれば、そんなことから妾の
行状を誤解して、なにか妾が真一の死に関係があるようなことを云いだすかも知れない。....
「地球盗難」より 著者:海野十三
佐々の帰りを待ち侘びていた。 「いやあ、よくやって呉れたネ。君のお蔭で辻川博士の
行状が大分明かになってきたよ」 「どうも惜しいところで催眠術が利かなくなっちゃっ....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
なく、事件当時の状況や、被告側に全然有利な証拠がないことや、それに被告人の平素の
行状なんてものも盛んに斟酌されての上なんです……しかし、むろん、福田きぬの証言が....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
と強意見を加えても、それは蛙の面に小便、鰐の面に水のたぐいであって、とても義弟の
行状を改めさせる効力のないことは、それを試みるまでもなく分っている。 こういう....
「大脳手術」より 著者:海野十三
い。 「それはもちろん周倒な試験がなされる。特に神経反応は念入りに検べられる。血
行状態は心臓カージオグラフによって完全に確かめられる。運動と筋肉の関係は有尺高速....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
説明願いましょう」 検事は落着いた同じ調子で訊いた。 「昨夜から今朝までの私の
行状ですな。それなら至極簡単ですよ。昨夜は東京クラブで君島総領事の歓送会がありま....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
るる者もある。親子夫婦の間柄でも、一|所には決して住むものでない。その天分なり、
行状なりが各自異うからである。但し逢おうと思えば差支ない限りいつでも逢える……。....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
もしれない。 阿Qは姓名も原籍も少々あいまいであった。のみならず彼の前半生の「
行状」もまたあいまいであった。それというのも未荘の人達はただ阿Qをコキ使い、ただ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
くこの人にしてこの病ありで、この一癖が馬琴の鼎の軽重を問わしめる。 馬琴の人物
行状の巨細を知るにはかれの生活記録たる日記がある。この日記はイツ頃から附け初めイ....