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街並
「街並〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
街並の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
に乗った。紹介された先は毛布の問屋で、私は女学校卒業の女事務員です。どんより走る
街並を眺めながら私は大阪も面白いと思った。誰も知らない土地で働く事もいいだろう。....
「道標」より 著者:宮本百合子
た道だが、ヴォージラール街へ入ると滑らかな近代の鋪装道路になっている。古くからの
街並みの間にはさまって、七階の新しい建物が突立っていた。ホテル・ガリックはその一....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ぶみをした。ホームのむこうに、大きなアーチが見え、そのアーチのむこうには明かるい
街並が見えた。みんなはそのほうへ歩いていった。たしかに見事な街路だった。きれいに....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
両側の家は、停電でもしているかのように真暗です。しかしヘッド・ライトに照らされて
街並がやっと見えます。ああ、何たる惨状でしょうか。 「うむ、これはひどい!」 「....
「小公女」より 著者:菊池寛
街筋へがらがらと入って行きました。そこに二人の目ざす家があったのでした。 その
街並は、皆大きな陰鬱な煉瓦建でした。その一つの家の、正面の扉の上に、真鍮の名札が....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
東へ向って行って左手の、一つの街かどから二軒目のところに、路地の入口があって、
街並はくぎられていた。そしてちょうどそこに、気味の悪い一枚の建物が切妻《きりづま....
「独房」より 著者:小林多喜二
ン/\追い越した。風が頬の両側へ、音をたてゝ吹きわけて行った、その辺は皆見慣れた
街並だった。 N駅に出る狭い道を曲がった時、自動車の前を毎朝めしを食いに行って....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
乗った。 紹介された先は毛布の問屋で、私は女学校卒業の女事務員、どんよりと走る
街並を眺めながら、私は大阪も面白いなと思った。 誰も知らない土地で働く事もいゝ....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
た。じーんと血が頭へ集まっていくのを感ずる。 菱餅を並べたかに似た金杉、芝浦の
街並みは愛宕山上の眼下にあった。品川、大森と思える方の雪の杜は、はてしない海に続....
「上海」より 著者:横光利一
い磨ぎ汁が石畳の間を流れていた。その石畳の街角を折れると、招牌の下に翡翠の満ちた
街並が潜んでいた。眼病の男は皿に盛り上った翡翠の中に埋もれたまま、朝からぼんやり....