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「衝天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

衝天の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
しが、流石に積年の業力尽きずやありけむ。又は一点の機微に転身をやしたりけむ、忽然衝天の勇を奮ひ起して大刀を上段|真向に振り冠り、精鋭|一呵、電光の如く斬り込み来....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
して吾輩が、連続二日間の爆弾演説をこころみる……というのだから、吾輩の意気、応に衝天の概があったね。 大正八年……昨年の十月十四日……そうだ。山内さんが死なれ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
である。 幅広と胸に掛けた青白の糸は、すなわち、青天と白雲を心に帯した、意気|衝天の表現なのである。当時、美術、絵画の天地に、気|昂り、意熱して、麦のごとく燃....
西航日録」より 著者:井上円了
達し、浅草十二階の三倍なり。ゆえに余、一吟して曰く、 街路如碁十里連、層楼処処欲衝天、通宵不断電車響、残夜猶驚孤客眠。 (街路は碁盤のごとく十里も連なり、高層の....
三国志」より 著者:吉川英治
―諸軍|号哭の声やまず。 と、原書は支那流に描写している。初夏、麦を踏んで意気衝天の征途につき、涼秋八月、満身創痍の大敗に恥を噛んで国へ帰る将士の気持としては....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も、ほどなく赤松円心の兵が、一番乗りを名のるだろう」 と豪語して、いよいよ意気衝天の軍威である。 しかしこの猛気の軍勢に、一歩でも洛内の地を踏むことをゆるし....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しがほどは 両々、見通はして 船、陸を呼び 陸、船に応ふ…… と、いっている。衝天の意気、思うべしで、海上には、尊氏の乗船が、数百そうの船列の中に、二引両の紋....