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表記
「表記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
表記の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
来た数通の手紙の一つが、旅で馴染《なじみ》になった女からであることが、その手紙の
表記《うわがき》でお島にも容易《たやす》く感づけた。
帰ってからも、そっちこっ....
「或る女」より 著者:有島武郎
り」
葉子はそれを日本|風《ふう》の状袋《じょうぶくろ》に収めて、毛筆で器用に
表記を書いた。書き終わると急にいらいらし出して、いきなり両手に握ってひと思いに引....
「恥」より 著者:太宰治
なくお手紙を下さい。もう見破られましたから、覆面はやめましょう。私の住所と名前は
表記のとおりです。偽名ではございませんから、御安心下さいませ。貴下が、他日、貴下....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
候例の乱筆御ゆるしを乞うの外なく候不一 烏水大兄 二十九日田山生 次に、小生
表記の処に移転仕候 東京牛込北山伏町三十八田山鉄彌二十九日夕、とあるが、消印は....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
のにどうしても生きてゆかなければならない人間の慾。――野村さんよりハガキが来る。
表記に越した。どうやら活気のある生活をとり戻した。一度来られたし。先日の手紙あり....
「我に叛く」より 著者:宮本百合子
の通知なのである。 ゆき子は、その場合、特別な懐しさを感じながら、手にとって、
表記の真木潤一という宛名をながめた。それから、また改めて裏を返した。文句は肉筆で....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
た。そうして当局者の好意で主要な高山における三角点の観測者の名前とその測量年度を
表記したものを手にすることができた。しかし今ここでその表の一小部分でも載せること....
「野道」より 著者:幸田露伴
親展とか侍曹とか至急とか書くべきところに、閑事という二字が記されてあった。閑事と
表記してあるのは、急を要する用事でも何んでも無いから、忙がしくなかったら披いて読....
「水の女」より 著者:折口信夫
、呪詞なり叙事詩なりの知識が、予約せられていると見ねばならぬ。それにしても、この
表記法では、すでに固定して、記録時代の理会が加っているものと言えよう。 この二....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ドレイの従軍記と全くちがって、事務的に(マタ・オヴ・ファクト的に)数字や人名など
表記して居ります。〔中略〕チュテーのおくさん、えらい女武者であるそうですが、女の....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
を写真に撮って広告に※入し、往昔徳川将軍家御用であった天下一品の新兵衛餅百俵を、
表記買入れの実費をもって予約販売致します。但し予約期限は十二月十五日限り、それ以....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
います。どうぞ私に変わらぬ静かな愛を終わりの日まで送って下さい。 今日はやっと
表記だけ私が書くことができました。(久保正夫氏宛 中村病院より) 大正八年(一....
「古事記」より 著者:武田祐吉
て説明している。歌謠の如きは、特に國語の原形を尊重するが故に、全部字音による音韻
表記の法によつた。本書では、すべて原文を省略したから、今參考として、天地のはじめ....
「父の出郷」より 著者:葛西善蔵
つい情にひかされやすい私の性格から、ついにある犯罪を構成するような結果に立到り、
表記の未決監に囚われの身となりおります次第、真に面目次第もありません。 昨日手....
「獄中通信」より 著者:戸坂潤
度に於いて領置しておいて欲しい。金は時局柄、又将来の物価騰貴を参考(出来たら価格
表記で送って貰おう)――読んだ本、一切経三(般若二、華厳一)稲葉円成「聖徳太子」....