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袖にする
「袖にする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
袖にするの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
すに聞えぬか。のう、これよ町人!」 「へ?……」 「へではない、なぜ身共ばかりを
袖にするぞ? いずれはどこぞへ一宿せねばならぬ旅の身じゃ。可愛がると申さば泊って....
「脳の中の麗人」より 著者:海野十三
ら、脳髄を提供した僕もまた、あなたのためには大恩人なんですよ。それを忘れて、僕を
袖にするなんて、そんな恩しらずなことがありますか」 怪青年矢部は、とんでもない....
「貧乏」より 著者:幸田露伴
ちは馬鹿なら馬鹿なりに気を揉んでるのに、何もかも茶にして済ましているたあ余り人を
袖にするというものじゃあ無いかエ。 と少しつんとして、じれったそうにグイと飲む。....
「農村」より 著者:宮本百合子
物だのの賃銀を主屋の方に行ってもらって居る呉服屋の店先で、私は祖母の胴着と自分の
袖にするメリンスの小布《こぎれ》を見て居た。出すのも出すのも地味なのばっかりなの....
「雪の日」より 著者:近松秋江
くるし、そこへもってきて、自分は、もう、あんな女房を取るとすぐ女房に巻れて、妹を
袖にするような、あんな兄の世話には一生ならぬ。自分は自分で早く身を固めようと思っ....