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袖下
「袖下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
袖下の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
い、」 と見ると、酒井の向い合わせ、正面を右へ離れて、ちょうどその曲者の立った
袖下の処に主税が居て、かく答えた。 「何でございますか、騒ぎです。」 先生の前....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
そのような者が当院に逃げ込んだと申さるるのじゃ」 「おとぼけ召さるなッ、その衣の
袖下かいくぐって逃げ込んだのを、この二つのまなこでとくと見たのじゃ。膝元荒す鼠賊....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
一足|退って竹槍を引扱き、鳥を差いた覚えの骨で、スーッ!突出した得物の尖が、右の
袖下を潜るや否や、踏占めた足の裏で、ぐ、ぐ、ぐ、と声を出したものがある。 地が....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
黒くうるんだ大きな瞳・鼻筋から両眉のあいだへ円く巻いて渡した銅の針金・房付帽・長
袖下衣・薄物・布頭巾・冠物附外衣・頬を線状に焼いた装飾・二の腕の桃の刺青。 狭....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
迎えたれば衝と寄りぬ。立並べば手を取りて、 「寒いこと、ここへ。」 とて、左の
袖下|掻開きて、右手を添えて引入れし、肩掛のひだしとしとと重たくわが肩に懸りたり....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
から、文治は取って押えた両人を玉除に翳し、 文「さア打つなら打って見ろ」 と
袖下に忍んで様子を窺って居りまする。流石の平林も如何とも詮方なく、踵を反して奥の....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
がつくぜ、まるで昼鳶だ。」と八さんが言うと、つんと横を向いたが、たちまち白い手で
袖下を掬って、「ウシ、ウシ、ウシウシ。」もののたとえにさえ云う……枯柳の川端を、....