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「袗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

袗の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門」より 著者:芥川竜之介
こかへ行ってしまった。 下人は、頸《くび》をちぢめながら、山吹《やまぶき》の汗《かざみ》に重ねた、紺の襖《あお》の肩を高くして門のまわりを見まわした。雨風の....
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
成仏道《かいじょうぶつどう》の妙経を読誦しようとするのである。…… 阿闍梨は褊《へんさん》の襟を正して、専念に経を読んだ。 それが、どのくらいつづいたかわ....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
ら、起行きて戸を開くに、突て入る一人は是なん目科其人にして衣服の着様は紊れ、飾りの胸板は引裂かれ、帽子は失い襟飾りは曲りたるなど一目に他人と組合い攫み合いたる....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ほぼできたと言って、その都度句碑の工事を見に吉左衛門を誘った。二人とも山家風な軽(地方により、もんぺいというもの)をはいて出かけたものだ。 「親父も俳諧は好き....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とおまんが気をきかして古風な昼寝用の箱枕を夫に勧める間もなく、清助は木曾風な軽をはいて梯子段を上って来た。本陣大事と勤め顔な清助を見ると、吉左衛門はむっくり....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
いて行った時だ。 「青山さん、馬籠の方へ今お帰り。」 ときく人は、木曾風俗の軽ばきで、猟師筒を肩にかけている。屋敷町でない方に住む福島の町家の人で、大脇自笑....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
は四男の和助までが、近所の年長の子供らの仲間にはいりながら、ほっペたを紅くし、軽の裾のぬれるのも忘れて、雪の中を歩き回るほど大きくなっていた。 新しい春とは....
源氏物語」より 著者:紫式部
きわめて上品で、ずっと奥のほうへ寄って乗った人々の服装の優美な色も童女の上着の汗《かざみ》の端の少しずつ洩《も》れて見える様子にも、わざわざ目立たぬふうにして....
源氏物語」より 著者:紫式部
くさ》は赤紫の唐錦である。六人の侍童の姿は朱色の服の上に桜襲《さくらがさね》の汗《かざみ》、袙《あこめ》は紅の裏に藤襲《ふじがさね》の厚織物で、からだのとりな....
源氏物語」より 著者:紫式部
《あこめ》を着、紫苑《しおん》色の厚織物の服を下に着て、赤|朽葉《くちば》色の汗《かざみ》を上にした姿で、廊の縁側を通り渡殿《わたどの》の反橋《そりはし》を越....
源氏物語」より 著者:紫式部
の裳に撫子色の服、若葉色の唐衣などを装うていた。こちらの童女は濃紫に撫子重ねの汗などでおおような好みである。双方とも相手に譲るものでないというふうに気どってい....
源氏物語」より 著者:紫式部
けが夫人に添って行った。童女は顔のいい子が四人ついて行った。朱色の上に桜の色の汗を着せ、下には薄色の厚織の袙、浮き模様のある表袴、肌には槌の打ち目のきれいなの....
源氏物語」より 著者:紫式部
がそれに透いて見えるのが目には涼しかった。姿のよいきれいな童女などの濃い鈍色の汗の端とか、後ろ向きの頭とかが少しずつ見えるのは感じよく思われたが、何にもせよ鈍....
源氏物語」より 著者:紫式部
る人が大騒ぎしている。大人の女房が三人ほど、それと童女がいた。大人は唐衣、童女はも上に着ずくつろいだ姿になっていたから、宮などの御座所になっているものとも見え....