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裁き
「裁き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裁きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放送された遺言」より 著者:海野十三
はじつにこの時だった。おおもはや三十秒だッ! まさに三十秒、二十八秒、二十六秒!
裁きの時は近づいた。俺の言ったことが当るか、世界の馬鹿どもが言ったことが当るか。....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
水氏から、僕の拾った証拠物件を返して貰ったら、そいつを直ぐその筋へ差出して堂々と
裁きをつけて貰うつもりだ。僕はすこしも怪しいところなんかありゃしないのだ」 「へ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
さないと云った野太い語調で答えた。それは答えるというよりも、裁く態度だ。裁判官の
裁きの態度よりも、サルタンの熱烈で叱責的な
裁き方だ。そういえば、かの女は思い起し....
「河明り」より 著者:岡本かの子
よ妙なことになって、婿の口も思うほどのことはございませんでして……」 娘は殆ど
裁きを受ける女のように、首を垂れて少し蒼ざめていた。私は、 「もう、よろしいじゃ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
りませんが、或は久松の眼にはほんとうに見えたのかも知れません。 奉行所ではその
裁き方によほど困ったようでした。唯の意趣斬にするのも不便、さりとて仇討として赦す....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は、この上釈明する気力もないのです。いっそ、護衛をやめてもらおう。|儂の血でこの
裁きをしたら、いつか、その舌の根から聴くことがあるでしょうから」と異常な決意を泛....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
の筆がすべての天命を神の書に記入し、また日ごろ人間の善業悪業をもいちいち記入して
裁きの日に備えるといわれている。 29 七と四――七天と四元素。 31 礼堂――....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
どには驚かざりき。 美人は冷然として老媼を諭しぬ、「母上の世に在さば何とこれを
裁きたまわむ、まずそれを思い見よ、必ずかかる乞食の妻となれとはいいたまわじ。」と....
「墓」より 著者:秋田滋
て、金もたんまり持っていて、なかなか人望もある男だった。 彼は法廷に立って法の
裁きを受けることになった。検事は、かつてベルトランという一軍曹によって犯された身....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ってしまい、罪の重荷を、ひしと身に感じた。そして何もかも紅琴に打ち明けて、彼女の
裁きを受けようと決心した。 「そういうわけで奥方様、私は、基督様の御名など、口に....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、必ずや不思議な、心地よい快楽であろう。 八月五日―― 一生涯を通して、人を
裁き、判決を下し、命令をだして殺させ、刀でひとを殺したものを、断頭台で殺してきた....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
U氏の教会と私とは何の交渉がなかったにしろ、良心が働いたなら神の名を以てする罪の
裁きを受ける日にノメノメ恥を包んで私の前へは出て来られないはずであるのを、サモ天....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
笑うも笑うところがある 泣くもなやむも程度がある 節度を知れ、場所を知れ 仏智の
裁きでそれを知れ 仏智は各自の人間が持つ 仏を念じてそれを取り出せ 仏と人間が一....
「機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
存じでございましょう。あの当時はまだ領事裁判がありましたから、あの人は旦那様のお
裁きを受けたのでございます。 ある男、その人こそは私の大切な許嫁の夫だったので....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
ません。 気がついた時は私は実に怖るべき大罪を犯していたのです。白日の下に罪の
裁きを受けねばならぬ身となっていました。麗子はもうぐったりと倒れて、息は絶えて居....