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裁判官
「裁判官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裁判官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
がら、安楽|椅子《いす》にすわっているところはほとんど幸福そのものです。僕は時々
裁判官のペップや医者のチャックにつれられてゲエル家《け》の晩餐《ばんさん》へ出か....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
《へん》の証拠は不十分である。だから蟹の弁護に立った、雄弁の名の高い某弁護士も、
裁判官の同情を乞うよりほかに、策の出づるところを知らなかったらしい。その弁護士は....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
、ぜひとも出刃打ちを助けようと、手薬煉《てぐすね》を引いているそうだから、これは
裁判官もなかなか骨の折れる事件さ」 甲者は例の「なるほど」を言わずして、不平の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くら其の時代だからといって、芝居や講釈でする大岡|捌《さば》きのように、なんでも
裁判官の手心《てごころ》ひとつで決められてしまっちゃあ堪まりません。勿論、多少は....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
に変っていた。僕の叔母は狩野勝玉という芳崖の乙弟子に縁づいていた。僕の叔父もまた
裁判官だった雨谷に南画を学んでいた。しかし僕のなりたかったのはナポレオンの肖像だ....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
は一つもないのであるから、まことに根拠は薄弱で、断罪の日には「証拠不十分」として
裁判官から一蹴されるべき性質のものだった。 この個條書を、くりかえし眺めていた....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
いまも申上げた通り、前のあの洗濯屋の窃盗事件の時とは、今度は法廷も違うし、係りの
裁判官も違うと云うわけで、洗濯屋事件の証人が、放火事件にも証人となって出頭したと....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
等情を仮さないと云った野太い語調で答えた。それは答えるというよりも、裁く態度だ。
裁判官の裁きの態度よりも、サルタンの熱烈で叱責的な裁き方だ。そういえば、かの女は....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
まった。そして僕が腰かけている前に突っ立ったまま、僕の言葉なぞに頓着なく、まるで
裁判官のような調子で僕を訊問しはじめた。 「君はどうしてMを知っているんです。」....
「獄中記」より 著者:大杉栄
に坐る。本当にうちへ帰ったような気がする。 「僕は法廷に出るのが大嫌いだ。ことに
裁判官と問答するのはいやでいやで堪らぬ。いっそのこと、ロシアのように裁判しないで....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
とんど何の興味もひかなかった。『悪い仲間』にはすっかり同感した。その主人公の父は
裁判官であった。
裁判官と軍人とに大した違いはない。が僕には不幸にも、
裁判官がどん....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
ホントーに「うち」に帰ったような気がする。 僕は法廷に出るのが大嫌いだ。ことに
裁判官と問答するのがいやでいやで堪らぬ。いっそのこと、ロシアのように裁判もしない....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ことには、ぜんぜん気がつかなかった。拷問台上の犠牲は、あに一人被告のみならんや。
裁判官もまた犠牲だったのである。 ロオペ博士の事件は、その典型的なものである。....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
行人の獄吏に金を払っているのではないか。 また、今日の制度の下に、死刑執行人や
裁判官に反抗する勇気のあり、そして事実の上で反抗した人だけが、それについて論ずる....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
基準であります。また、憲法第九十九条には、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、
裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と規定しておるので....