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「裁判長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

裁判長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
、判官の着席を待てり。ほどなく正面の戸をさっと排《ひら》きて、躯高《たけたか》き裁判長は入り来たりぬ。二名の陪席判事と一名の書記とはこれに続けり。 満廷粛とし....
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
△△△地方裁判所の、刑事部の裁判長をしている、判事|若杉浩三《わかすぎこうぞう》氏は若い時、かなり敬虔《けい....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
死刑の宣告を受けたトタンに弁護士の鞄やら椅子やら、なんでもかんでも手あたり次第に裁判長めがけてぶッつけるような血の気の多い囚人でも、それから……こいつは最初のう....
ある抗議書」より 著者:菊池寛
婦は一溜りもなかったのも無理はないと思いました。 が、遉に獰悪らしいこの男も、裁判長の厳かな死刑の云い渡しを受けると、顔の色をサッと易えて、頭を低くうなだれま....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
差押えられた事が自白否認の大きな原因ではないかと思われるが、後に第二審公判の折、裁判長より何故に予審廷で一旦自白して置きながら、直ちに自白を飜えしたかと訊問され....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
た。 裁判官等のうしろの壁には、正義の女神の立像が、白く浮きぼりに立っていた。裁判長はすぐそばにいる僕等にすらもよく聞きとれないような、歯なしのせいのただ口を....
星女郎」より 著者:泉鏡花
貴婦人なんです。 これは当時石川県のある顕官の令夫人、以前は某と云う一時富山の裁判長だった人の令嬢で、その頃この峠を越えて金沢へ出て、女学校に通っていたのが、....
」より 著者:秋田滋
席すると、 「死刑だ!」 「死刑にしろ!」 傍聴人たちは口々にそう叫びだした。裁判長はそれを静めるために並々ならぬ骨を折った。かくて法廷が再び静粛になると、裁....
母たち」より 著者:小林多喜二
てきた。 判決の日に、みんな隣りの地方裁判所のあるH市まで出掛けて行った。――裁判長が判決を下す前に、「被告は今後どういう考か? これからも共産主義を信奉して....
」より 著者:坂口安吾
で思わず走り寄ったことに羞恥を感じて、とめどなく混乱してしまったのである。地獄の裁判長のような緒方の目を感じた。 山林の小径を通りかかった農夫の与作が様子を怪....
狂人日記」より 著者:秋田滋
なる証拠がたくさんある。彼は殺された叔父の相続人となるはずだった。私は重罪裁判の裁判長となるのだろう。 一月二十五日―― 死刑、死刑、死刑。私は彼に死刑を宣....
流刑地で」より 著者:カフカフランツ
ッゲの下に寝かされました。今日では下等な兵士がやることになっている仕事が、当時は裁判長である私の仕事であり、大いに名誉なことでした。さて、刑執行が始まりました!....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
シス・ベエコンから一通の手紙を受け取った。大法官のパッカリングが死んだので、記録裁判長のエガアトンが後任された。そこでベエコンは、エガアトンのあとを襲いたいとい....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
所の前に引張り出された。そこには市長反対派のすべての議員が集っていた。 松島が裁判長で、梅田、島、堀江などが陪席判事という資格である。もちろん私設裁判所だから....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
久、三輪寿壮の諸氏であった。裁判の最後になって『被告になにかいうことはないか』と裁判長がいったので『デモの妨害をしたのは警官である。その妨害した警官が罪にならず....