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裁可
「裁可〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裁可の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
芝居だとは、生き馬の眼を抜くどころの騒ぎじゃない。 恐れ多くも中村東京市長の御
裁可書が、内務省と市役所との間で一時|行衛《ゆくえ》不明になって大騒ぎをしたとい....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
かねるようでございます。」 王。「無理もない。レヤチーズ、子供にとっては、王の
裁可よりも、父の許しのほうが大事です。一家の和合は、そのまま王への忠義です。父の....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
などに種々の変遷があったが、結局元老院の議決を経て、明治二十三年三月二十七日に御
裁可があり、翌二十四年一月一日より施行せられることとなったのである。 三 法....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
命はその際は二晩ほどお泊りになって、そのままお帰りになられましたが、やがて帝のお
裁可を仰ぎて再び安芸の国にお降り遊ばされ、その時いよいよ正式に御婚儀を挙げられた....
「四十八人目」より 著者:森田草平
。そうだ、これはどうしても頭領に届けでるほかはない。一刻も早く届け出でて、その御
裁可を得ておく。もっとも、こんなことまで太夫の耳に入れるのは、いかがとも思われな....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
っと》る、宗秩寮《そうちつりょう》審議会に附して厳重な審議の上、処分法を講じて御
裁可を仰ぎ、宮内大臣が施行するというのである。無論軽くてはすむまいとされたが、そ....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
分で、殿様は七年前から御定府、家老と大番頭がいるが、藩政の大事は、本家の国家老の
裁可を得て執行する慣例になっている。 川村は本家から派遣されている密事《みつじ....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
。 昔も、人命はある程度重んじたので、死罪の者は、奉行から老中に申請して将軍の
裁可を受けることになっていた。 尤も、それは形式的なもので、奉行が決定した罪の....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
これを京都所司代へ差し出した。所司代は、一応これを検査して江戸の幕府へ送り、その
裁可を経たところで、はじめて所要の額を代官から支出させていた。 けれど、宮中の....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
地位に立っていた。 死罪は老中に伺いを立てなければならない、老中から更に将軍の
裁可を受けなければならない。こうして時日を遷延している中に、何とかして死罪から一....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
任命の前触れである、ということも可能ではなかろうか? だが遠征そのものは、たとえ
裁可されても、また誰が司令官になろうとも、けっして出発できそうもなかった。なぜな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も充分いれたような最後の一案をねッて終った。そして、 「しからば、これを以て、御
裁可を仰ぐことといたせば、御一同は、各※のお支度部屋へ退がって、暫時、御休息をと....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
職はすでに退いていたはずであるが、いぜん近ごろでは、その軍令政令のすべてが、彼の
裁可に発しられているふうだった。 道誉が、その高時からの返辞をうるまでには、往....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
赤坂、金剛山。そのほか、畿内、中国、四国にも」 「評議は、まとまったのか」 「ご
裁可さえ給われば、ただちに、諸大名へ、兵の割当てと、発向の日を、布令るばかりに相....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らしい庭をと、大論議があったものとか聞いている。そしていずれをとるかは、執権のご
裁可に待とうとなったところ、何事によれ奇を好む高時のことなので、一も二もなく「変....