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裁量
「裁量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裁量の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
、その実収入の総額ははるかに千五百万円を超えるものであった。これが黒田清隆の自由
裁量にまかせられた。事は思いのままに運んでいた。
この政府に意を得て彼は間然す....
「旅愁」より 著者:横光利一
に燃しつづけるようなものであった。しかし、それもこれも、今は仲人の東野の気苦労な
裁量で、定ったと同様な状態になってしまっていた。
草津の駅を越したころ矢代はも....
「マクシム・ゴーリキイによって描かれた婦人」より 著者:宮本百合子
自衛から自由になり得ていないのであるが、ゴーリキイは自分の才能と女の天分との比較
裁量などということはしていない。一人の女としてその女なりの生活を認め、同時に自身....
「姑と嫁について」より 著者:与謝野晶子
出獄の恩典に浴することも出来るということを告げたということである。私はこの刑罰の
裁量が妥当であるかどうかを知らない。とにかくこうして某工学士一家の傷ましい悲劇は....
「教育の民主主義化を要求す」より 著者:与謝野晶子
に民選の教育委員を設けて、我国の教育制度を各自治体におけるそれらの教育委員の自由
裁量に一任し、これまでの官僚的画一制度を破ると共に、普通高等一切の教育を国民自治....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
きかぬようにはできあがっている。しかし、それでもまだかなりひろい範囲において自由
裁量の権限を与えられています。すなわち役人は常に必ずしも「法律」という既定の標準....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
rtunita:tsprinzip〕)と称して、犯罪を起訴するや否やは検事の自由
裁量に一任されているものだと主張し、司法官もまたその考えを実行していたのです。「....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
になってしまうから、沖でみっしりと締めあげなくてはならない、という。 金十郎の
裁量にあまることだったが、反対する理由もない。言う通りに出船簿に判を押してやった....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ス、見たわ……どこか、遠いところへ出かけるみたいね」 事情さえわかれば、署長の
裁量で軽くすませると、警察では言っている。いま逃げだしたりしたら、むずかしいこと....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
、どんなことが始まっているのか、だいたい察しがつく。なるほど、ちょっと軽々しくは
裁量《さいりょう》できかねるようなむずかしさがあった。 あまりこちらが敏感に察....