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裏書
「裏書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裏書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
もちろん好ましいことではない。しかも彼は遅筆の方である。彼はそれが自分の無能力に
裏書きをするように思われて、寂しくなったこともよくあった。が、一方またそれが自分....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
、袈裟が蒼白い顔に片靨《かたえくぼ》をよせながら、目を伏せて笑ったのを見た時に、
裏書きをされたではないか。
ああ、己はその呪《のろ》わしい約束のために、汚《け....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
に対する侮蔑は、丹波先生の「あの帽子が古物《こぶつ》だぜ」によって、一層然るべき
裏書きを施《ほどこ》されたような、ずうずうしさを加えていたとも考える事が出来るで....
「或る女」より 著者:有島武郎
》後始めて男というものの裏を返して見た事だった。葉子を確実に占領したという意識に
裏書きされた木部は、今までおくびにも葉子に見せなかった女々《めめ》しい弱点を露骨....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
は唯《ただ》訳もなく青くなってしまった。検痰《けんたん》の結果は医師たちの鑑定を
裏書きしてしまった。そして四つと三つと二つとになるお前たちを残して、十月末の淋し....
「片信」より 著者:有島武郎
僕の「宣言一つ」と直接関係のあるものではない。これは氏のロシア文学に対する博識を
裏書きするだけのものだ。僕が「大観」の一月号に書いた表現主義の芸術に対する感想の....
「星座」より 著者:有島武郎
ていた。彼は何んとなくその中に軽侮《けいぶ》を投げられているような気がして、その
裏書を否定するような言動をことさらに試みていたのだが、今日の演説と今の言葉とで、....
「親子」より 著者:有島武郎
から出た噂ならだが、営業者間の評判だとすると、父は自分の役目に対して無能力者だと
裏書きされているのと同様になる。彼はこれらの関係を知り抜くことには格別の興味をも....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
縦令その知識が他人の経験の結果によって出来上ったものであれ、私の経験もまたそれを
裏書したものでなければならぬ。私の経験が若しその知識の基本となった経験と全然没交....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の皮殻を残すということの経験は恐らく既に早くからあったのであろう。 この考えを
裏書するものとして引用してもよいかと思われるものは、後に述べるようなエジプト、カ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
いめい最初から自分自身の理想ができて居り、経典の中から選り出した啓示を以て、之を
裏書きしたまでである。ただの一つとして、啓示の全部を承認するものはない。何となれ....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
んだよ。 A あれは尾上という人の歌そのものが行きづまって来たという事実に立派な
裏書をしたものだ。 B 何を言う。そんなら君があの議論を唱えた時は、君の歌が行き....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
作家と云う貼り札を受けた。彼が到る所にイゴイズムを見たのは、勿論このリアリズムに
裏書きを与えるものであろう。が、彼をしてリアリストたらしめたものは、明らかに道徳....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
でしょうといやがった。 瀬古 僕はいやだよ、そんなのは。僕らの芸術に先生がたの
裏書きをしてもらうくらいなら、僕は野末でのたれ死にをしてみせる。 とも子 えらい....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
末のNBCブラウン記者にたいする岸信介の放言において彼みずからがこれをはっきりと
裏書きしております。これらの政策を根本的に転換させてアジアに平和体制を作る方向に....