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補充兵
「補充兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
補充兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
と思えば、昭和十二年、日本軍閥の中国に仕向ける侵略戦争はとめどがなくなり、ぼくも
補充兵として召集を受け、半年足らず原隊で人殺しの教育を受けてから北支の前線に引張....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
に大人気ない図ではないか。Aが去った場合にはB、Cが去った場合にはDというふうに
補充兵を普段から用意しておくならば引抜きの不安などはどこかへ消し飛んでしまうであ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
げるのに充分な人達とは、お世辞にも、云えなかったが、壮年男子は、予備後備といわず
補充兵役にあるものまでが召集され、北満、極東方面に労農ロシア軍と戦い、或いはフィ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
でいた。 私は従卒を三人つれていた。二人は志願兵であるが、一人は委託された教育
補充兵で、ある人物にたのまれたのである。 「今日はちょッと難題をたのみますがな。....
「巷談師」より 著者:坂口安吾
と顔を見て感心していた。なんとカンチガイしたのか見当がつかないので、話の泉の
補充兵ぐらいの智者にきいてみると、 「ハアン。バカ。笑われたろう」 「笑われもし....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
た。(この時分から伊藤は蒲田に移り住んでいたようである。)広島の野砲隊、三カ月の
補充兵役である。 入営の前夜、広島の盛り場で見送りにきた父と二人で活動写真を見....
「火の扉」より 著者:岸田国士
帰つて来いと言つてきかぬので、再び郷里の土を踏み、村の農業会に籍をおいたとたん、
補充兵としての召集が来た。 彼はそういうふうにして足掛け五年、大陸の南北を引き....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
クライナでは、僧侶に届出でずに、その父親によってひそかに埋葬されるという。多数の
補充兵の招集がたびたび行われて、多数の人民を連れていくが、その死亡は記録されない....
「戦死者の凱旋」より 著者:田中貢太郎
この話は長谷川伸君から聞いた話であるが、長谷川君は日露|役の際、即ち明治三十七年の暮に、
補充兵として国府台の野砲連隊へ入営した。その時長谷川君のいた第六中隊は、中隊長代....