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補填
「補填〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
補填の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
するというような簡単なものとは限らないし、むしろそういう点を認める事がその学説の
補填に対する階段と見なすべき場合の多い事である。そういう場合に、若干の欠点を指摘....
「こわれた鏡」より 著者:宮本百合子
された断片をうつしている。ギラギラとわれ目が光っていても、それはどんなにひどく、
補填しがたく鏡が粉砕してしまったかを語っているに過ぎない。このことは、落付いた精....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
劣ることなき偉材が存しているものだ、それがいわゆる通俗の英雄豪傑のした荒ごなしを
補填《ほてん》して行って、人間の仕事に、不朽の光栄を残して行くようになっているの....
「肌色の月」より 著者:久生十蘭
円ばかり回収不能になった……大池氏は潔癖なひとだったようで、失踪中にも焦げつきの
補填をしようというので、いろいろと努力されたふうだった……K・Uという女性は、そ....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
人の大思惑《だいおもわく》で、他人の名儀でひそかに投資していたものだから、損害の
補填《ほてん》がつかぬうちにこの事実が暴露すると、沼間氏は、当然、背任横領の罪に....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ある。いずれもこれを人身売買と一つに見ることはひどいが、とにかくに家が失うものを
補填する意味はあった。だから家に置いても格別させる用は無く、ただ将来の地位を安全....