補欠[語句情報] »
補欠
「補欠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
補欠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
みんな》も、向うに着くまではという気が、いくらかはあったのでしょう。東海さんや、
補欠の有沢さんを中心とする惚《のろ》け話や、森さんや松山さんを囲んでの色《エロ》....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
時間の余裕があった。 十一名の壮行者からドレゴが減って、十名となった。ドレゴの
補欠を希望する者は出て来なかった。誰でも、危険極まりなき大西洋の海底を散歩するこ....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
悪いというのだ。 村会議員は、ごた/\言い出して、すぐ自分から引いてしまった。
補欠選挙が来た。親爺は家に引っ籠って、謹慎の意を表した。もう、家に火をつけて全る....
「鬼涙村」より 著者:牧野信一
をしようとして御面師は一膝《ひとひざ》乗り出したのだが、自分もやはり担がれる部の
補欠になっているのかと気づくと、舌が吊《つ》って言葉が出せぬらしかった。今更ここ....
「昔の火事」より 著者:宮本百合子
アと降っている。すぐ、竪穴はどうしたろうと、辰太郎は思った。猛之介は、町会議員の
補欠がどうこうということで朝飯をしまうと耳の遠い岩本と番傘をさして出て行った。小....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
う男は、まだ牢にはいっていたが、僕がフランスを出る数日前に、パリ近郊の下院代議士
補欠選挙の候補者として、未曽有の投票数で当選した。反対諸党は合同して一人の候補者....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
ジオの公器性の必要とする範囲に活動を消極化した。さらに、四八年に入ってから地方の
補欠選挙において地方放送局のある所では、民主的立候補者のために不利な差別的扱いを....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
」 こういつもいっていた父が、急に選挙に熱してきたことをふしぎに思った、選挙は
補欠選挙であるから、たったひとりの争奪である、だがひとりであるだけに競争がはげし....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
* シェーラーによれば現代は正に、此等三種の「精神の一面的な方向」を「平均し」「
補欠」すべき時である。処が併し、そのすぐ後で、「総ての知識は終局に於て神性からの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ることなんですが、さて、なかなかありませんでね」 火事で蔵本が焼けてしまって、
補欠のために筆写をさせて、それを借方《かりかた》へ廻しているということはこの前に....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
what ? ただね、今んところ、ひとり男が足らない。明朝早くの出帆だから、いま
補欠が見つからなけりゃあ、今夜じゅうに一人「上海」しなくちゃならないんだ。支那公....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いる人ならば充分だ、早くその人を見てみたい、そうしたならば明日からでもマドロスの
補欠として雇い、大工から引抜いて、天晴《あっぱ》れ一方の仕事を任せてみたい。 ....
「千世子(二)」より 著者:宮本百合子
して居た通りの結果で選抜されるほどの頭も鬼っ子で持って居なかった。 或る学校の
補欠の試験を受けるつもりで当人は居るけれ共身内のものは皆あやぶんで居る。 もう....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
山岩太郎らをはじめとして、四十三名の若き主謀者たちは、笈を負うて東京の私立中学の
補欠募集に応ずるため、ぽつぽつと上京した。私も、その一人である。 閑話休題。ち....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
前に、いちいち、仏さまを念ずる癖を付けました。 その年の九月、第二学期はじめに
補欠を採る中学校のあるのを聞いて、その少年は編入試験を受けたのでしたが、今度は立....