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裸体
「裸体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
裸体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日光小品」より 著者:芥川竜之介
シャツの胸のはだけたのや、しみだらけの手ぐいで頬《ほほ》かぶりをしたのや、中には
裸体で濡菰《ぬれごも》を袈裟《けさ》のように肩からかけたのが、反射炉のまっかな光....
「路上」より 著者:芥川竜之介
洋の画の写真版とを陳列しようかと思っているんです。ただ、そうなると、警視庁がまた
裸体画は撤回《てっかい》しろなぞとやかましい事を云いそうでしてね。」
「僕の木版....
「或る女」より 著者:有島武郎
。しかしそんなはずはない、二人はもう部屋に帰っている。事務長……
葉子は思わず
裸体を見られた女のように固くなって立ちすくんだ。激しいおののきが襲って来た。そし....
「或る女」より 著者:有島武郎
抑《おさ》えて殺してしまっておくれ。頼むよ。きっと!」
婦人科病院の事とて女の
裸体は毎日幾人となく扱いつけているくせに、やはり好奇な目を向けて葉子を見守ってい....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
って、差上げるやら、平に御免を被るやら、その辺も分らないのに、人の大切な令嬢を、
裸体にして検査するような事を聞くのは、無礼じゃないか。 私あ第一、河野。世間の....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
ぬものが彼所にある。眼あるものは更に眼をあげて見よ」 クララはいつの間にか男の
裸体と相対している事も忘れて、フランシスを見やっていた。フランシスは「眼をあげて....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
かが、戦争の性質が持久・決戦いずれになるかを決定する有力な原因である。 刀槍は
裸体の個人間の闘争には決戦的武器であるが、鎧の進歩によってその威力は制限され、殊....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
に、大人形といって、海女の立姿の興行物があった。凡そ十丈もあろうかと思うほどの、
裸体の人形で、腰には赤の唐縮緬の腰巻をさして下からだんだん海女の胎内に入るのです....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
覧になったら、皇帝も笑わずにはいられまいて。」と、主人は大きい声で言った。 半
裸体の酔いどれの女たちはどっと笑って、ラザルスの紫色の手に薔薇の花びらを振りかけ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
体から離れるのでございます。それは白っぽい、幾分ふわふわしたもので、そして普通は
裸体でございます。それが肉体の真上の空中に、同じ姿勢で横臥している光景は、決して....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
|亀戸の「ツルシ」といって、今|張子の亀の子や兵隊さんがありますが、あの種類で、
裸体の男が前を出して、その先きへ石を附けて、張子の虎の首の動くようなのや、おかめ....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
り、両側に白い布を垂らした寝台の間を歩いて行った。すると或寝台の上にミイラに近い
裸体の女が一人こちらを向いて横になっていた。それは又僕の復讐の神、――或狂人の娘....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、そこにぶどうのつるが、みどりの指をやさしくからみあっていました。かわいらしい半
裸体のこどもらが、道ばたの香り高い月桂樹の林のなかで、まっ黒なぶたの群を飼ってい....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
。何だ、そんな体で、引込まねえか、こら、引込まんか。」 と雲の峰の下に、膚脱、
裸体の膨れた胸、大な乳、肥った臀を、若い奴が、鞭を振って追廻す――爪立つ、走る、....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
業地になった「本所の玄関」という感じを打ち込まなければ措かないものだった。僕は半
裸体の工夫が一人汗に身体を輝かせながら、シャベルを動かしているのを見、本所全体も....