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「裸体画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

裸体画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
洋の画の写真版とを陳列しようかと思っているんです。ただ、そうなると、警視庁がまた裸体画は撤回《てっかい》しろなぞとやかましい事を云いそうでしてね。」 「僕の木版....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
「神田仁太郎という男だネ」そういって、私は、帆村の室にかかっているブコバックの裸体画が、正午ちかい陽光をうけて、眩しそうなのを見た。 「あの袋小路には、カラク....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
たりを煌々《こうこう》と照らしていた。大理石のマンテルピース、一つの壁には大きな裸体画、もう一つの壁には印度|更紗《サラサ》が貼ってあった。立派な革椅子に、チー....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
絵だと思う、浮世絵に現れた裸体の美しさは、如何に西洋人が描いた理想的という素敵な裸体画よりも、如何に人を感動せしめるかは私がいわなくとも知れている事実である、そ....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
私は秋の季節になると近頃よくこんな事を考えさされるのである。 洋画ではなぜ裸体画をかくか 私の考えでは、人間はお互い同士の人間の相貌に対してことのほか美....
子規の追憶」より 著者:寺田寅彦
して聞かせた。それから、何という表題の書物であったか、若い僧侶が古い壁画か何かの裸体画を見て春の目覚めを感じるという場面を非常にリアルな表現をもって話して聞かせ....
恩人」より 著者:豊島与志雄
う何にも云うことは残っていないような気がした。それで画集などを開いて見せた。 「裸体画が大分多いようだね。」 「ええ。」と云って彼は微笑んだ。 その時ピアノの....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
のお客さんが御一方もいらッしゃらんということであった。完全にいなかった。一人も。裸体画というものがあって、女の裸体は美の普遍的な対象だと思いこんでいたせいで、ス....
二科会展覧会雑感」より 著者:寺田寅彦
。他にも同等もしくは以上に適当な題材はいくらでもあるだろうが。 中川|紀元氏の裸体画を見ていると、何だかある甲虫を聯想するが、何だという事が、はっきり思い出せ....
火の扉」より 著者:岸田国士
、飾りだなの中に並んだ西洋人形や、つぼや、革とじの書物や、壁にかゝつている大きな裸体画や、暖炉の上の珍しい振子時計やに眼をうつしながら、たずねる。 「こゝはどう....
恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
年ほどの後に、お安はなんと思ったか、四郎兵衛にむかって、二十両の金を返すからあの裸体画を取戻してくれと言い出した。その絵はどこへ行ったか知らないが、甚五郎の手許....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
それは直芳の物で、途中の風景その他が写し取ってあった。それには美しき娘の髪洗いの裸体画が書きかけにしてあるのが最後であった。 大炊之助もそれを見た。忽ち覚る処....
夜光虫」より 著者:織田作之助
っとして、部屋の中を見廻した、寝台は一つしかなかった。その上の方に、安っぽい女の裸体画の額が掛っていた。 「なるほど、こりゃいかにも連込み宿だ」 小沢は改めて....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
納の絵額に一ツ家の姥《おうな》の図あり)。一度《ひとたび》その秘戯画に現はれたる裸体画を検するものはその骨格の形状正確にして繊巧を極めし線の感情の能《よ》く敗頽....
新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
にして引いている図が出ていた、これは、昔宅の書房のところにかけておいたものだが、裸体画であるところから警察から出しておくことを止められたため、久しく物置に入れて....